岩手の天然ウニ漁が県南部でも始まった。4月28日に船越湾、大槌湾沿岸の釜石東部、新おおつち両漁協管内の今季1回目現品入札(むき身)が行われ、白(キタムラサキウニ)1号品の10キロ単価は釜石東部で高値19万8千円、新おおつちで同18万2千円の値を付けた。漁業者らは「ハシリにしては身入りよく、今季は期待できそうだ」と意気込む。
海洋研究開発機構(JAMSTEC)と長崎大などの研究チームは、海洋内の栄養の湧き出しについて、青森・下北半島の尻屋崎沖に同半島太平洋側や三陸沖の豊かな漁場形成につながる領域があることを発見した。同領域は「あたかも枯れない泉のように」深部から栄養に富む水を巻き上げ表層へ供給、夏から秋にかけてサバの好漁場などを形成する大きな渦の中の植物プランクトンの安定生産を支えているという。
輸出主導で流通しているホタテ玉冷の2025年度消流は、拡大した国内外需要を背景に国内および米国の減産見通しで引き合いが強まる中、米国の相互関税によって先行き不透明な情勢となった。在庫は昨年末から払底状態が続き、消費地の製品相場はキロ5千円台と「ない物高」に拍車をかける展開。このため国内消費は落ち込み「フレークしか売れていない」(商社筋)状況で、量販店、外食産業の需要は大きく後退している。米国の関税引き上げに伴い商談が停滞し始めた今、輸出に依存せず国内で消費できる価格帯に修正したシーズン入りを期待する声は少なくない。
冷凍食品の市場規模が拡大している。共働き、高齢者・単身者が増加して簡便食品のニーズが高まっていたところに、コロナ禍によるライフスタイルの変化が後押しとなり、存在感が高まった。併せて冷・解凍技術の進歩と食品事業者の開発力が商品のカテゴリーやバリエーションを広げ、便利さだけでなく、おいしい商品が増えて消費者ニーズをつかんでいる。
一般社団法人日本冷蔵倉庫協会は国土交通省や環境省の方針に基づき、会員企業に対し、自然冷媒の普及を推進している。2023年度(複数年にまたがる事業含む)は国の補助事業に38事業所が採択された。自然冷媒への転換は新設・更新時に着実に進んで構成比で5割を超えた。同協会が会員企業に実施している冷媒調査によると、11年度には構成比14%だった自然冷媒の使用は22年度にHCFCを初めて上回り、23年度(調査対象1195事業所・所管容積2923万821立方メートル、有効回答率は容積比率で72%)は前年度比4ポイント上昇の51.4%。
紋別漁協の毛ガニ漁が序盤から順調だ。22日時点の累計水揚量は前年同期比3倍の21.7トン。組成は大主体、浜値はキロ7千円台と堅調に推移している。神敏雄船団長は「例年にないほど大が多く陸中心に獲れている」と説明。資源状況について「回復したとは言えないが、昨年がひどかっただけに好転している」と笑顔を見せる。
えりも漁協の春定置は、東洋と笛舞の両地区を皮切りに始まった。2地区ともに2経営体2カ統が操業。20日に沖側で網入れし21日に初水揚げ。本マスはまだ少なく、着業者は今後に期待を寄せている。22日に水揚げした東洋地区の着業者は「全体的にハシリとしては昨年より少ない印象。昨年は序盤からニシンが入っていた。これからなんぼか入れば」と説明。「マスは1尾2キロ台が2尾」とし「あとはスケソがなんぼかあったがまだ少ないほう。昨日で350キロくらい。今日はもっと少なかった」と続ける。
利尻漁協鴛泊地区の蠣崎大地さんは、一昨年新車で購入した軽トラックのあおりやドア下にラプターライナー加工(高耐久のウレタンコーティング)を施し、積み荷などによるさびや劣化を防いでいる。
同加工は防錆、防水性、耐紫外線などの特徴があり塗装部分を保護。蠣崎さんは軽トラック購入時に業者に依頼してコーティング。「予算や納車時期の関係で荷台ではあおり部分だけを加工してもらったが、荷台全体に塗装している漁業者もいる。さびやすい運転席の足元を加工している人もいる」と話す。あおりは漁獲物の積み込み時に特に傷が付きやすい箇所。「まかごを擦って載せるので傷が付く。1カ所さびると、そこから徐々に広がっていく」と説明する。
青森県陸奥湾の第2回半成貝入札が21日に行われ、キロ平均単価は前回比23%高383円、高値は385円となり初回の過去最高値を更新した。73円の上げ幅も過去最高となり、前年同期の2倍に高騰している。上場数量は460トンで前年同期比73%減。大幅減となった昨年をさらに下回る低水準の水揚量となり、初回以降、仕事買いの様相を呈している。
冷凍技術「イータマックスシステム」で知られる中山エンジニヤリング株式会社(埼玉県川口市、中山淳也社長)が開発し、井戸冷機工業株式会社(北見市、井戸仁志社長)が販売、施工する二酸化炭素(CO2)使用の自然冷媒冷凍システムは一昨年の本格展開以来、さまざまな効果を導き出している。1号機として導入した紋別市の水産加工場では、電気代が既存の冷凍機に比べて51%も削減するなど1年目から結果を出した。極寒や猛暑といった苛酷な外部環境下でも安定的に運転できる。省エネ性を強みにユーザーに寄り添う姿勢を示している。