函館市漁協の函館サーモン養殖部会は11月下旬、トラウトサーモン(ニジマス)のブランド「函館サーモン」2期目の海面養殖を函館漁港で開始した。港内に設置したいけす3基に合計5千尾の幼魚を投入、2023年5月下旬から7月上旬の期間で約15トンの水揚げを目指す。
渡島噴火湾のスケソ刺網は群れが薄く、水揚げが伸び悩んでいる。着業船の漁獲格差が目立ち、日量変動も激しい漁模様。操業は水深400メートル前後と深み。浜では今後の水温低下による陸寄りでの群れ形成に期待をかけている。一方浜値は、減産推移に加え、海外すり身原料の品薄感などから、卵が未成熟なガム子が多い状況下で高値を形成。卵熟度が増す12月は100円台の半ばから後半が常態化するとの見方が出ている。
来季に水揚げする渡島噴火湾(長万部・八雲町・落部・森・砂原・鹿部漁協)の耳づりは、漁家ごと格差も見られる中、夏場の一時的なへい死以降おおむね順調に成育しており、現時点においては昨季の水揚げを下回る漁協はなさそうだ。着業者からは「11月に入り玉付けの作業ペースが早まった」との声も聞かれ、冬場の成長に期待を寄せている。
8万トン近くに増産した北海道の秋サケ。製品在庫払底の加工需要から相場が近年最高値で滑り出し、量販店の生鮮販売は昨年より高値スタートを余儀なくされ、売足は鈍化。9月後半以降の伸びで下げ相場となったものの、価格訴求の拡販は難儀な商戦となった。生活協同組合コープさっぽろ商品本部水産部の吉田幸博バイヤーに販売・消費動向を聞いた。
砂原漁協の底建網で11月後半からカワハギが揚がり始めた。1軒当たり100~300キロの水揚げ。中国輸出に引き合いが強く、キロ500円台だった浜値は21日に800円台まで上昇。着業者は「ホッケが薄くチュンチュン(カワハギ)でなんとかカバーしている」と話す。ミズダコも徐々に見えだし好漁に弾みを付けたいところ。12月以降はスケソの乗網に期待がかかる。
全国のノリ産地に先駆け、宮城県産乾のり「みちのく寒流のり」の今季初入札会が22日、県漁協塩釜総合支所・乾のり集出荷所で開かれた。出荷枚数は前年同期比2.3倍の2210万5900枚。栄養塩不足で色落ち被害が発生し、1枚当たりの平均単価は同20%安の8円98銭と、東日本大震災以降で最低だった。
株式会社北三陸ファクトリー(岩手県洋野町、下苧坪之典社長、電話0194・75・3548)は12月、再生養殖ウニ「はぐくむうに」の本格販売を始める。磯焼けの海で回収した痩せウニをかごに入れ、いけすで給餌して身入りを改善させる技術を6年かけて開発した。需要期の年末年始に出荷して収益アップを図る。
ネット通販、宅配の増加などコロナ禍で変化した消費行動。道東地区で2店を展開する株式会社東武はネット宅配の拡大を図るとともに、リアル購買への回帰も踏まえ、即食、冷凍品対応、SDGsなど時代の潮流をつかんで商品力の強化、販売促進に臨んでいる。ウイズコロナ、アフターコロナの購買動向について、中標津町に構える大型店「東武サウスヒルズ」の木幡竜仁副店長兼鮮魚・ドライグロサリーバイヤーは「店舗での滞在時間が短く、必要なものを端的にそろえて買っていく」と説明。即食系を中心にメニュー提案型の商品戦略を充実させている。3年前に開始した宅配事業もその一つ。「顧客はネットで購入しながら、店舗に来て不足分を追加購入することで買い物時間を最小限にしている」と話す。午前9時までに注文すれば、当日の午後5時までに商品を届ける。契約者には鍵付きのロッカーを提供し、自宅に設置。非接触で届けることができ、宅配でネックとなる再配達も解消。保冷箱・保冷剤を使用し、6~9時間温度管理が可能で、常温、冷蔵、冷凍の全温度帯の商品を配達できる体制を確立している。
東京都・豊洲市場のスルメイカ消流は卸値が過去に例がないほど高騰している。5キロ入れの箱単価が相対取引で8千~6千円。荷受は「過去最高なのでは」と驚く。仲卸も「産地加工筋の需要に引っ張られ、豊洲の卸値が下がる気配はない。ここまで高値だと大衆魚とは言えない」とため息をつく。
ノルウェー・プロキシマーシーフード社の日本法人・プロキシマー社(ヨアキム・ニールセンCEO)は、富士山麓に位置する静岡県駿東郡小山町に建設を進めている日本最大級となるアトランティックサーモンの閉鎖循環式陸上養殖施設の一部施設が完成し、10月末から運用を開始した。2023年中ごろに施設全体が完成予定。初出荷は24年中ごろを見込む。フル稼働で年間5300トンの生産を目指す。