海藻類加工販売の株式会社ヤマコン(名古屋市、山下秀和社長、電話052・681・9201)はこのほど、各種海藻を使った新商品を発売した。道産昆布4銘柄をブレンドした「万能きざみ昆布」、粘りの強い食材を使った「オクラと3種の海藻ミックス」、減塩タイプのカットわかめとあおさの計4品。いずれもパッケージ裏面にレシピを記載するなどして食べ方を提案する。
日高管内の一部の浜では、シーズンオフの干場にシートを被せて保護している。風によってバラス(玉砂利)の上に砂が堆積するのを防ぐ。浦河地区の高桑陵さんはブルーシートの隙間からも砂が浸入しないよう風向きを考慮した敷き方に工夫。加えて通常のシートより耐久性に優れるUVタイプを使用、劣化による異物混入防止にも配慮する。
潜水用スーツなどの製造販売・修理を手掛けるカンバラ(広尾町、勘原賢三代表、電話01558・2・4876)の「拾いコンブ用かっぱ」が日高管内中心に普及している。袖部分に防水性などに優れるネオプレンゴムを取り付け、海水の浸入を防いだつくりが特長。昨年からはかっぱ本体を厚手で丈夫なものに切り替えた。
昆布製品製造卸の株式会社丸善納谷商店(函館市、納谷英雄社長)は、有機JASの制定が検討されている海藻で認証取得を目指している。研究機関に加えコンブは戸井漁協小安地区、ワカメはひやま漁協奥尻地区の若手漁業者と連携し、培養液を使わず生産した種苗を用い試験養殖を進めている。2年後の製品化を見据え、昆布で取り引きのある英国の商社に輸出する計画で、有機(オーガニック)志向が高い欧州での日本産有機海藻の浸透を図る。
道総研函館水産試験場は戸井漁協小安・東戸井両地区と連携、成熟誘導(人工的に子のう斑を形成させる技術)を用いた早期生産種苗のマコンブで試験養殖を進めている。通常の促成マコンブより沖出し時期を前倒しできるため、成長が早く、付着物増加前に収穫できることや厳冬期の間引きを避けられることが利点。「この養殖方法を確立できれば生産性・作業性の向上につながる」と浜側の期待も大きい。
道水産物検査協会がまとめた道産コンブ格付実績は、3月単月が前年同月比9%減の497トンにとどまり、2020年度累計で過去最低だった前年度を0.4%下回る1万2873トンに落ち込んだ。
JF全漁連と水産庁はこのほど、2020年度「浜の活力再生プラン」優良事例表彰を実施した。古平町・積丹町地区水産業再生委員会(積丹町分会)が水産庁長官賞を受賞、ウニの安定生産への取り組みやウニ殻を活用した循環型のコンブ増養殖、ブリのブランド化への取り組みが評価された。
函館市漁協石崎地区の促成が順調に生育している。コンブの伸びは例年に比べ良好で、2月に続いた低気圧による大シケでも目立った被害はなかった。すでに間引きは終わり、今後施設の雑海藻駆除など手入れを進め、夏の収穫期に向け成長を促す。
えさん漁協椴法華地区で、促成の間引きを利用した「おとひめこんぶ」の生産が始まっている。春の薄く軟らかい若葉を乾燥させた早煮昆布で、着業者は乾燥機の温度や風の循環に気を配りながら良質な製品に仕上げている。
えさん漁協で養殖コンブの間引きが進んでいる。夏の収穫期に向け1株当たりの本数を減らし生育を促す作業。日浦~恵山地区ではこれまで低気圧による大きなシケ被害はないものの、例年に比べ繁茂が薄く予備のコンブなどで補てんしている。