湧別漁協のけた引漁は2日現在、累計1万3733トンを水揚げし計画の5割を超えた。最終的な今季計画量は前回修正した2万5000トンのまま。計画達成に向けて船団12隻が操業を重ねている。
オホーツク海けた引漁はこのほど、9単協が値決めを行った。最高値は枝幸のキロ315円で前回比5円高。歩留まり、アソートは変わらず13.9%、3S・4S・2Sとなっている。
噴火湾渡島地区の各漁協では、採苗器に付着したホタテ稚貝をかごに移す仮分散作業の時期を迎えている。長万部漁協は大半がお盆明けにスタート。八雲町漁協は真っ最中で、落部漁協は大半が8月中旬までに作業を終えた。成長は順調に進んでいる。
今季の玉冷生産量は、昨季比1割減の2万トン程度に落ち着く見通しだ。価格高騰で生鮮消費が落ち込む中、産地は玉冷生産にシフト。オホーツク海側の大減産でオ海産は減少するが、噴火湾や根室海峡、東北の他産地が増産の見込み。道漁連は繰越在庫を含む本年度の玉冷総供給量を前年度比12%減の約2万2千トンと試算している。
道漁連はこのほど、冬場の大シケで被害を受けたオホーツク海沿岸のホタテ生産見込み量をまとめた。過去10年間で最低となった修正計画から、さらに1万700トン減産の20万8395トンに下方修正。浜値高騰で内販市況が停滞する中、輸出頼みに一層拍車が掛かっている。
オホーツク海南部地区のけた引漁は、大半が日産ペースを抑えた操業を余儀なくされている。南部の修正計画量は当初計画15万7300トンから約3万4000トン減の12万3500トン。歩留まり、アソートは徐々に上向き13%台で3S中心の単協が続出。関係者は歩留まりの上昇に期待を寄せている。
水揚げの最盛期に入ったオホーツク海ホタテけた引漁。主力製品の玉冷は輸出が動き出し、大型サイズにオファーが出始めている。減産の影響で浜値はキロ250円前後と高騰。国内消費は昨年より鈍く、業務筋や量販店は厳しい販売を強いられている。
オホーツク海北部地区のけた引漁は、空貝が目立つなど4単協とも厳しい水揚げを強いられている。今季は北部合計の当初計画12万7900トンから約4万トン減の8万9200トンに下方修正。歩留まりは徐々に上がっているが水揚量は低調で、浜値は200円台と高騰。着業者は今後の水揚げに不安を抱えながら操業している。
青森県はこのほど、本年度陸奥湾養殖ホタテガイ春季実態調査結果を公表した。平成26年産の成育状況は5年ぶりに回復し平年値とほぼ同じ数値が示された。半面、収容枚数は調査を始めた昭和60年以降最も多く、同県では早急に適正化するよう求めている。
いぶり噴火湾漁協の残存貝は、6月30日現在で豊浦支所が日産40~50トン、虻田本所が18トンペースで出荷。浜値はキロ370~350円と依然高水準だ。
缶詰向けに出荷される今季の残存貝は6月上旬から始まり、全地区合わせた計画量は昨季比23%増の1240トン。出荷は7月末まで続く。