安全・安心で質・量ともに高いポテンシャルを持つ国内のホタテ生産。シケ被害によるオホーツク海沿岸の減産で水揚量の下方修正が余儀なくされたことしは、浜値高騰で玉冷製品価格が大幅に上昇、国内消費は依然として低迷している。今後の生産量や商戦の見通し、流通対策の重点について、道漁連の大谷内優営業第一部長に聞いた。
昨冬の大シケでホタテの減産を余儀なくされた頓別漁協は、ことしから漁場を0・5マイル(約900メートル)沖出しする。萬屋昭男専務は「沖合に移動しても水深は50~60メートルと成育に問題のない深さ。シケによるダメージを少しでも軽減できれば」と話している。
枝幸漁協のけた引は、15日現在で9700トンを水揚げした。修正計画に対して7割強の進ちょく率。日産ペースは1隻3トン前後と厳しい操業を余儀なくされている。
宮城県漁協歌津支所管内(南三陸町)のホタテ養殖は採苗が進み、地種復活に向け地区格差が大きくなっている。田の浦では着業8組合員のうち、ほぼ地種だけの養殖が6人に増え、今秋移入の北海道産半成貝の価格動向によってはさらに増加も。泊での採苗は引き続き2人にとどまった。
紋別漁協のけた引漁は9日現在、漁場造成を含め合計2万1000トンを水揚げした。進ちょく率は8割に到達。計画達成に向けて船団14隻が順調に操業を重ねている。
道漁連経由で道産魚介類を取り扱う全国の卸や商社でつくる「道ぎょれん会」の秋季取引懇談会が1日、東京都内で開かれた。輸出環境変化に伴い内販促進が鍵を握る秋サケの親や輸入原卵の影響を受けるいくら、極端な無い物高に直面するホタテ製品の商戦に向け熱心に情報交換した。
湧別漁協のけた引漁は2日現在、累計1万3733トンを水揚げし計画の5割を超えた。最終的な今季計画量は前回修正した2万5000トンのまま。計画達成に向けて船団12隻が操業を重ねている。
オホーツク海けた引漁はこのほど、9単協が値決めを行った。最高値は枝幸のキロ315円で前回比5円高。歩留まり、アソートは変わらず13.9%、3S・4S・2Sとなっている。
噴火湾渡島地区の各漁協では、採苗器に付着したホタテ稚貝をかごに移す仮分散作業の時期を迎えている。長万部漁協は大半がお盆明けにスタート。八雲町漁協は真っ最中で、落部漁協は大半が8月中旬までに作業を終えた。成長は順調に進んでいる。
今季の玉冷生産量は、昨季比1割減の2万トン程度に落ち着く見通しだ。価格高騰で生鮮消費が落ち込む中、産地は玉冷生産にシフト。オホーツク海側の大減産でオ海産は減少するが、噴火湾や根室海峡、東北の他産地が増産の見込み。道漁連は繰越在庫を含む本年度の玉冷総供給量を前年度比12%減の約2万2千トンと試算している。