湧別漁協のホタテけた引自営船「第三十三ゆうべつ丸」が竣工した。中央ブリッジからおもてブリッジに変更し、船体を大型化したことで機能性・安全性が格段に向上。前方のサイドスラスターで八尺巻き揚げ時の船体調整も容易となった。竣工式で阿部俊彦組合長は元請け・建造元に敬意を表し、乗組員には「安全操業に努め一丸となって作業に当たってほしい」と要請。近く稚貝放流から本格稼働する。
ウニ専門店として催事・飲食・卸小売り事業を展開する札幌市の株式会社世壱屋(犬嶋裕司社長、電話011・533・5726)。今年は独自製法「生うに熟成製法」で仕立てる北海道産の冷凍ウニ「幸福雲丹」をミョウバン不使用の無添加にバージョンアップする。併せて主産地・礼文島香深地区に第3工場を構え、取扱数量の増大に着手。社名に込めた品質・物量「世界一」に向け、国内外に攻勢をかけていく。
北海道のコンブは道南の養殖などを皮切りに5月から徐々に水揚げが始まり、夏場に各地で本番を迎える。昨年度は道内全体で5年ぶりに増産に転じたものの、前年度に次いで過去2番目に少ない1万2千㌧台の低水準の実績となった。着業者数の減少に歯止めがかからず、乾燥や製品づくりといった陸上作業を支える陸回り作業員の不足も慢性化、生産回復に向け人手対策が課題となっている。また、生コンブの活用など陸上作業を省力化する取り組みも進んでいる。
函館市はトヨタ自動車北海道株式会社と連携して基幹漁業である養殖コンブの陸上作業工程改善に取り組んだ。作業負担が大きいことが漁業者数減少の一因と捉え、省力化を目指して戸井漁協小安地区をモデル地区に、巻き取りや赤葉切りなど各工程で改善案を提案。重複作業を削減したり新たに開発した試作機を活用した結果、作業時間の短縮や付着物を多く除去できる効果が得られた。
生産低迷が続く北海道のコンブ。流氷や爆弾低気圧、天候不順といった自然環境の影響だけでなく、高齢化や後継者不足に伴う着業者数の減少も減産要因の一つとして挙げられる。道水産物検査協会のまとめによると2023年度の道内全体のコンブ着業者数(着業申請数、拾い専業除く)は5419人(前年度比310人減)とこれまでで最も少なく、13年度からの10年間で1660人も減少している。
1日付で道水産林務部長に就任した岡嶋秀典氏は22日、記者会見し、水産行政かじ取りの抱負を語った。新たな増養殖を含めた栽培漁業の推進など生産回復対策と両輪の道産水産物の消費拡大を重要施策に強調。併せて担い手確保と人手不足に対応するスマート水産業、ゼロカーボン北海道に貢献する二酸化炭素吸収源の藻場保全・造成などブルーカーボンの取り組みを進めていく考えを示した。
2024年春の叙勲で、根室漁協組合長の大坂鉄夫氏が旭日双光章を受章した。道漁連副会長、道水産物貿易対策協議会委員長、根釧漁船保険組合組合長、日本漁船保険組合副会長など数々の要職を歴任。地域の漁業をはじめ全道・全国の水産業の発展に大きく貢献している功績が認められた。
オホーツク海沿岸の毛ガニ漁は宗谷管内が昨年より1旬早く、4月中旬で全4漁協が許容漁獲量を達成し、終漁した。またオホーツク管内は流氷などで開幕がずれ込んだ南部(網走・斜里第一・ウトロ)も4月上旬に水揚げを開始。漁獲状況などを考慮し、許容量の調整を2回実施。オホーツク総合振興局の集計によると、20日現在で管内全体の漁獲量は前年同期比12.6%増の99.4トン。許容漁獲量の達成率は73.7%。
長万部漁協のナマコ潜水漁は、海中の濁りが解消され沖側に移動し、日量100キロ前後と上向いた。一方浜値はキロ3500円と軟調に推移。前年同期の3割安に落ち込んでいる。
ボイルホタテの2024年生産量が昨年の2倍近い見通しとなる中、NET800グラムで蔵前千円弱の安価設定が現実的な相場となり、国内バイヤーの注目度が高まっている。荷主や商社筋は「引き合いが強くショートしている」「シーズン前から使う意向を示していた量販店が昨年より多い」と説明。例年以下の歩留まりでサイズもワンランク小型だが、予想以上の反響にうれしい悲鳴を上げている。