函館市漁協の函館サーモン養殖部会が手掛けるトラウトサーモンの水揚げが5月末に始まった。1尾当たりの平均重量は3キロ強、大きい個体で約5キロに達するなど順調に成長。生残率も約80%と高く7月上旬まで週1回のペースで水揚げ、昨年の倍となる約9千尾の生産を見込んでいる。同部会の松川雅樹さんは「イカの不漁が続く中、函館地域の新たなブランドとして根付かせたい」と力を込める。
函館市の生珍味メーカー・株式会社誉食品(熊谷輝彦社長、電話0138・86・9291)は、装置の導入・更新で製品の包装から計量・検品の工程を自動化したラインを構築した。労働力確保が困難化する情勢を踏まえ、省人・省力、生産性向上への機械化を推進。加えて異物混入を防ぐチェック機能の高度化で、安全・安心、高品質の製品供給体制を強化した。
農林水産省は5月31日、2023年の漁業・養殖業生産統計を公表した。総生産量は前年比4.9%減の372万4300トンで、現行の統計を開始した1951年以降、3年連続で過去最低を更新、2年連続で400万トンを割った。魚種別では、マイワシやサンマの漁獲は増加したが、スルメイカとスケソは過去最低を更新した。
斜里第一漁協の定置業者・有限会社豊慶漁業部(佐藤唯行代表)は自船「豊慶丸」で漁獲したサクラマス、ホッケなどの価値向上を目指し、菌の増殖抑制など日持ち効果を得られる「胃洗浄」の新たな鮮度保持技術の実施に取り組んでいる。「船上活じめ」など徹底した血抜き処理で仕立てる一夜干しの高品質化と併せて前浜資源の知名度向上や魚食普及を図っていく。
紋別漁協の底建網でホッケ、マダラが好漁している。多い船は日量10トン前後の水揚げ。漁場間で魚種ごとに数量差はあるものの大半が好調だ。ホッケはローソクが少なく良型主体。一方、浜値はホッケがキロ100円台後半と前年同期より約2割高の半面、マダラは100円前後で2~3割の安値に振れている。
寿都町漁協のコウナゴ漁は4月26日に解禁し、5月29日現在の漁獲量は同漁協全体で561キロ、金額は163万円(税抜き)。依然として厳しい漁模様が続いている。
ホタテの新物商戦を展望する道水産物荷主協会(根田俊昭会長)主催の第30回全国ホタテ大手荷受・荷主取引懇談会が5月28日、京王プラザホテル札幌で開催された。昨年の2倍近い供給量が見込まれる冷凍ボイルの安定的な消化や、国内消費が鍵を握る玉冷の冷静な価格形成に期待する意見が示された。中国の禁輸以降、輸出促進と内需拡大の維持継続が今年の焦点となる。
羅臼漁協昆布青年会(佐野亘会長)は昨年、羅臼昆布を粉末化した商品「羅臼昆粉(こんぷ)」を開発した。原材料は昆布のみで天然、養殖の2種類を瓶詰めで展開。料理に混ぜたり、ふりかけて使える。購入者から「おいしい」と応援する内容の手紙が届くなど反響もあり、佐野会長は「積極的にPRしていきたい」と力を込める。
豊浦町の有限会社北海スキャロップ(外山明社長、電話0142・85・7500)は、前浜・礼文華産ホタテの加工品で缶詰を商品展開している。町の水産物アイヌブランド化事業と連動し、ラベルデザインにアイヌ語・文様を使用。地域特産品として土産品・贈答需要などにアプローチ。現在、新商品の開発も進めている。
第三十一豊佑丸は今年もブドウエビの休漁に伴い、例年6月で切り上げるメンメ(キチジ)刺網を延長して水揚げを確保する計画。他の刺網船同様に活じめ出荷にも取り組んでおり、藤本繁樹船頭は「値段に反映している」と実感。「今後も継続していきたい」と力を込める。同漁協では一部の刺網船がホッケやサメガレイ、メンメ、メヌキなど各魚種の活じめ出荷に注力している。もともとサメガレイの活じめを手掛けていたものの「陸の手が足りずしばらく休止していた」(藤本船頭)という第三十一豊佑丸も「一昨年くらいから再開」。付加価値対策として取り組む。