平成12年来の低来遊にとどまった昨年の北海道の秋サケ。主群の4年魚(平成22年級)の来遊数が平成元年以降最低で、中期の来遊数が平成6年以降最も少なくなったのが特徴。特にオホーツク・東部、根室・北部が顕著で、原因究明が課題。一方、全道的に3年魚の回帰数が前年より大幅に増え、来季に向けて明るい材料も見えている。
生産量の減少で地域間格差が拡大している日本海側のひやま、古宇郡両漁協は、新年度から新たな養殖事業に取り組む。ひやま漁協はマボヤ、イワガキ、古宇郡漁協はホタテを中心に展開。実施に当たっては「もうかる漁業創設支援事業(沿岸漁業版)」の活用を想定しており、道は国へ人件費の支援拡充などを求めている。
紋別漁協の底建網漁で4年ほど前からフィッシュポンプを搭載する船が増えている。特に近年豊漁のスルメイカの水揚げで、作業時間の短縮や労力負担を軽減でき、普及が進んでいる。
ひやま漁協のスケソ延縄が1日に始まった。初日は昨年より少ない縄数で1.6倍の43トンを水揚げ。大シケを挟み2回目の5日以降も日産70トン前後と順調な出足だ。一方、オスの韓国輸出向け出荷量は昨年を上回るペース。初日の浜値は前年同期比3.4倍のキロ275円だった。
鹿部町の平冷プロマリン株式会社(中村誠社長、電話01372・7・6688)は、前浜・道産魚を使った干物の販売拡大に取り組んでいる。水揚げ減少など近年の環境変化への一手として一昨年に製造を本格化。一次加工、原料販売など主力事業のアシスト効果も見据え、新たな柱への育成に挑んでいる。
上磯郡漁協上磯支所はことし、「北斗カキ部会」(山崎誠部会長)を発足、11軒がカキ養殖に本格的に取り組んでいる。同支所で部会組織の養殖業は初めて。夏場に同養殖が盛んな知内から半成貝を搬入、冬の出荷時期まで数カ月間かごで育てる。山崎部会長は「まずは多くの人に認識してもらい、知名度を上げたい」と目標を定め、早速北斗市民にPRしようと即売会を開く予定だ。
北海道の秋サケは10万7千トンと、平成元年以降ワースト4位の漁獲実績となった。親製品の需要に加え、不漁から魚卵価格も上方修正され、全道のキロ平均単価(11月20日現在)は前年比38円高の450円に上昇した。一方、来季に向け、消流面では親子とも製品価格の高値継続で消費への影響が懸念材料。生産面では斜網地区が急減、根室海峡で不振が続くなど資源動向に不安を残した。
鹿部漁協のホタテ養殖部会(木村眞喜雄部会長)と青年部(盛田州秀部長)は前沖に海洋情報観測ブイを設置、随時更新される観測データを各漁業現場で活用している。潮の流速・流向、水温などを携帯電話やタブレット端末の画面で24時間確認でき、ホタテ養殖業者は、施設の玉付け作業や稚貝分散時期を見計らう一つの判断材料として活用。潮流が漁獲を左右するタコいさり業者もデータを参考に操業する。
枝幸町の海洋食品株式会社(三木康裕社長、電話0163・62・3731)は来年から前浜・枝幸産を使ったサケ缶詰の製造販売に力を入れる計画だ。産地加工の強みを生かし、生原料で作る差別化商品で高級志向などをつかんでいく。
新巻き商戦が大詰めを迎えている。今季は不漁と、国内加工、輸出向けの原料需要で、生産量が低水準。特に小型サイズの水揚げが少なく、小箱(10キロ)は品薄、払底状態。一方、大箱(19.5キロ)は高単価に付く6尾以上の荷動きが鈍く、年内に売り切れるかが焦点だ。