日本海沿岸ニシン刺網は前年を下回る水揚げペースで3月漁に入った。ハシリの中心だった大型魚は2月下旬以降徐々に減り、3、4年魚の小型が混ざり始め、後半の伸びが注目される。一方、消流は前年より水揚げが減少しているものの、週末集中型となり、週明けにだぶつき、特にオスの卸値が弱含みの展開だ。
小樽市の株式会社NSニッセイ(髙橋晃一社長、電話0134・52・2022)は、北海道沿岸の主要魚種が軒並み減産で高騰する中、未利用部位を含め原料をまるごと活用する加工品づくりを模索。併せて数少ない増産魚種のニシン、イワシなどに照準を合わせ安定供給の活路を探っている。
長万部漁協のナマコ漁は、日産約200キロの水揚げが続いている。サイズは例年より小型。浜値はキロ2000円台後半で昨季より弱含みの傾向だ。
【神戸】兵庫昆布海産株式会社(神戸市、中山俊社長)は2月24日、有馬温泉の兵衛向陽閣で「第63回春の招待商談会」を開いた。ことしも例年同様に全国の加工流通業者ら約100人が参集。出来高は昨年比5%増の9億5576万円となり、4年連続で過去最高記録を更新した。
厚岸漁協(川崎一好組合長)は、凍結前と変わらない品質、風味を再現する「3D冷凍」で直売事業の新展開に乗り出している。これまでの鮮魚の高鮮度流通に加えて、冷凍品でも旬のおいしさを提供。直売事業の売り上げは順調に伸長、組合経営や魚価の安定などに貢献しており、最新の冷凍技術で顧客満足度を一層高め、厚岸産の価値向上、拡販に臨んでいく。
スモークサーモンなどを手掛ける札幌市の丸高水産株式会社(田名部實社長、電話011・676・3758)は昨年から秋サケを皮切りに北海道産原料で刺身商材の製造・販売に乗り出している。最新の冷凍技術「3D冷凍」を活用し、生魚を加工したワンフローズンで提供。「瞬造(しゅんぞう)くん」のブランド名で販
いぶり中央漁協登別・虎杖浜地区の10トン未満船に、船舶用高圧洗浄機「ジェットパワーFS―10(アベテック株式会社製)」が普及している。高出力が特長で、かごやポリバンなど漁業資材の洗浄作業の省力化、時間短縮に効果を発揮している。
標津漁協のスケソ水揚げは、昨季の6割減に落ち込んでいる。底建網は1月下旬に切り上げ。刺網はカレイを捕りながら様子見の状況。薄漁から浜値は1月下旬にキロ230円を付けた。
ぎょぐ 根室湾に面する風蓮湖でワカサギやチカ、ニシン、コマイを捕る氷下待網漁が終盤戦に入っている。着業する別海漁協の北館勝美さん(49)は、父・英一さん(77)が作る待網を使用。網地はテトロンラッセルとアミランの2種類を組み合せた安定感のある構造。作業の合間を縫い、2人が漁具・漁法を説明してくれた。
噴火湾で生産される2年貝が大減産となる今季、浜値は過去に例のない水準まで高騰した。いぶり噴火湾漁協では2週間ほどで150円高のキロ600円台中盤、渡島でも600円前後に上昇。大半が採算度外視で中国向け両貝冷凍に加工されている。一方、へい死は予想以上に発生しており、漁業者は廃業の危機感さえ抱き始めた。