青森県下北半島の西南、脇野沢村漁協のマダラ底建網が21年ぶりの好漁で終盤を迎えている。1月末までに192トン、8900万円を水揚げ、すでに昨季実績(44トン、2600万円)の数量4.4倍、金額3.5倍。陸奥湾での4年前の稚魚発生から期待され、それを超えるような水揚げに活気づいている。
岩手県が主催する「いわての浜料理選手権」県大会が1月30日、宮古市の道の駅「シートピアなあど」で開かれた。昨年秋の地区大会を勝ち抜いた4チームが出場し自慢のオリジナル海鮮料理を披露。審査の結果、「母のこころづくし」膳を披露した船越湾漁協女性部が最優秀となる岩手県知事賞を獲得した。
三陸ワカメのシーズン開始となる宮城県産の初入札が5日、気仙沼市の県漁協わかめ流通センターで開催された。ボイル塩蔵は89.4トン上場、10キロ当たり、大谷本吉産芯抜き1等(抜1)8599円などで全量落札。色が良い上在庫解消も伝えられていただけに、生産者間には価格が「少し足りない」との受け止め方がある。
宮城県石巻市の飯野川地区が発信源の「サバだしラーメン」が人気だ。石巻専修大学を中心に地元の水産加工業者や飲食店などが連携して開発した逸品。生麺タイプは発売から好評で、目標の4倍を売り上げている。また、大手食品メーカー・東洋水産が昨年12月にカップ麺を全国発売し、初年度100万食を目標に掲げている。
青森県日本海側のヤリイカ底建網漁が好調だ。1月25日には鰺ケ沢漁協荷捌所の水揚げが1万箱(1箱3キロ)を超え、新深浦町漁協(大戸瀬地区)でも5000箱を上回った。鰺ケ沢は近年にない大漁で、漁業者は適水温になったとみている。県水産総合研究所は、水温や海流の影響でまとまった可能性を示唆。価格は大サイズでキロ700円前後など例年より安めだ。
青森県は1月29日、「漁船避難ルールづくりマニュアル」を策定した。東日本大震災の経験を踏まえ、津波発生時に漁船の沖出しなど、地域に合ったルールづくりを支援する狙いだ。予め避難海域を決めておき、漁業者の陸上滞在時(漁船係留時)と操業時で、津波の高さと到達時刻の予測から避難の可否を判断するための検討項目などを盛る。
鮮度抜群で豊かなこくと風味が楽しめる「お刺身用イカ腑」
青森県八戸市の有限会社マルキョウスマイルフーズ(鎌田尚社長、電話0178・32・3135)は主力のイカ加工で、「お刺身用イカ腑(ふ)」や「いかのゴロ焼き」など鮮度抜群のイカわた関連商品を展開している。
元茎と裾がカットされている「春いちばん」の葉
岩手県・重茂漁協(伊藤隆一組合長・宮古市)の早採りワカメ「春いちばん」が出荷ピークを迎え、日産600~800キロペースとなった。2月27日までに昨シーズンを約10トン上回る30トンの出荷を見込む。ボイル塩蔵の自営加工「肉厚わかめ」と並ぶ主力商品に育てたい考えで、元茎をカットして品質向上を図り、関東圏の生協へは当日着荷で鮮度向上を実現した。
岩手県の大船渡湾と広田湾の殻付カキが中国に輸出され、大連市などの日本食レストランで提供される見通しだ。同県漁業士会大船渡支部などが大連での日本商品展覧会に出展し、商談に発展。最高の身入りとなる春に凍結し、加熱用と生食用で製品化する。早ければ3月にも第1便を送る。
宮城県気仙沼市の階上地区で、養殖ワカメの刈り採り、ボイル塩蔵加工が三陸他産地に先駆け本格化した。収穫は内湾系漁場の地種からで、葉は2~3メートルに伸び順調、品質も良さそうという。同地区は三陸ワカメ入札のハシリの上場で主力となり、2月5日のスタートから期待できそうだ。
刈り採りは4日から始まり、10日ごろに活発化、15日にはほぼ全漁家に拡大した。開始は昨年と同じだが、活発化が数日早まった。地種の出来が良く昨年10月中旬に挟み込めたうえ、その後の生育も比較的順調に推移した。