冷凍技術「イータマックスシステム」で知られる中山エンジニヤリング株式会社(埼玉県川口市、中山淳也社長)が開発し、井戸冷機工業株式会社(北見市、井戸仁志社長)が販売、施工する二酸化炭素(CO2)使用の自然冷媒冷凍システムが本格展開に乗り出している。1号機として先行導入した紋別市の水産加工場では、1年間の稼働で既存の冷凍機に比べて51%もの電気代の削減に成功して省エネ効果を実現した。極寒や猛暑といった苛酷な外部環境下でも安定的に運転できる。電気代高騰時代の切り札のシステムとなりそうだ。
北海道産チシマガイが一部の仲卸から注目されている。定番商品のナミガイ(市場名白ミル貝)の入荷が減る時期に、見た目や味が似ていることから飲食店向けに販売。4月に販売を始めた仲卸業者は「白ミル貝よりも安いが食感や味は良い。初めて買った顧客から再注文されている」と商材としての価値を評価する。
日本熱源システム株式会社(東京都、原田克彦社長)は滋賀工場(滋賀県大津市)を増設拡張した。二酸化炭素(CO2)を使用した自然冷媒冷凍機の生産体制を年間100台から300台に引き上げた。アンモニアやプロパンなど他の自然冷媒を使用した機種の事業にも弾みをつける。増設をきっかけに、2023年を日本における自然冷媒シフト元年に位置づけたいとしている。
アフリカ産マダコは、昨年12月に大幅な減枠下でスタートしたモロッコの冬漁が、つぼ漁は漁獲枠を満たして増枠するなど順調に推移した一方、トロール漁やモーリタニアが伸び悩んでいる。組成も大型中心で日本向けの小型が少なく、搬入量も多くは見込めない様相。引き続き売り場の縮小が懸念されている。22年のアフリカからの輸入量は1万9687トンと不漁が影響した前年(21年)に比べて約3割増。搬入量は増えたものの、小型に対しても需要が増すなど欧州勢の買い付けは旺盛で、22年の平均単価はキロ1400円台で前年に比べ高値となった。産地価格は高値で推移したまま、今冬漁を迎えた。
千葉県沿岸小型漁船漁協は3月3日、新勝浦市漁協浜行川支所で水産政策審議会資源管理分科会のメンバーでもある株式会社シーフードレガシーとキンメダイのTAC制度(漁獲可能量)の理解を深める勉強会を行った。来年度から始まる同魚種のTACが全国レベルの実施ではなく、1都3県(東京、千葉、神奈川、静岡)に絞られていることの不公平さや、スルメイカなどの過去の失敗から想定される不安要素などを議論した。
「くら寿司」(くら寿司株式会社運営)は15日、地元の旬の魚を毎週楽しめる「くらの逸品シリーズ」を始めた。こうした取り組みは、これまで地域のご当地回転ずしが得意としていたもので、全国展開する大手回転ずしチェーンとしては初の試み。各地域の漁業者や水産会社とネットワークを築いて完成させた。「地魚地食」をコンセプトに、地域の人が地域で獲れた魚を食べることで、地域の漁業者支援につなげていきたいとしている。
「資源回復を目指す水産フォーラム」は5日、水産資源の回復と適切な管理に向けた「5つの提言」を公表した。提言により目指す将来像は水産政策に反映され、魅力ある漁業構造の構築や、資源管理の方針については漁業者が納得して主体的に参加することなどを挙げている。「水産業界での幅広い議論の契機になれば」としている。提言は、①海の環境変化を理解するためのデータ収集の強化を図る②資源調査・評価・管理のための予算の増額と人員体制の強化を図る③資源管理目標の設定に漁業者の主体的参画を促す体制を作る④小型魚の漁獲規制など手のつけられる資源管理措置から取り組む⑤漁業補助金(漁業収入安定対策事業・漁船リース事業)の改善を図るの5項目。
混獲、小型などの規格外、なじみがないなどの理由でマーケットにあまり出回らない「少流通魚」や「未・低利用魚」。物価高の生活防衛術などの観点、サステイナブルや食品ロス削減などの時流を捉え、最近はテレビ番組などがスポットを当て、その利用方法の紹介で出演依頼が相次いでいるのが札幌市西区西野の鮮魚店「鮮魚鯔背(いなせ)」(小野真代表、電話011・303・9101)。2008年の開店当初から扱って調理・料理方法を訴求、固定客をつかんでいる。
船外機などを製造するトーハツ株式会社(東京都板橋区)が昨年夏に発売した船外機MFS30D(30馬力)の導入が東北や北海道の磯船で広がっている。同社が注力する同馬力帯で業界最軽量モデルの一つ。発進時に船首のみが持ち上がるパンプ(半滑走状態)から素早く脱してプレーニング(滑走状態)に移行しやすくなった。航行時の安全性や負荷軽減などに貢献する。
東京都・豊洲市場の折詰ウニ消流は3月後半から入荷量が増え、ダブついている。北方四島産は流氷明けが早く水揚げが順調。道南方面もシケが少なく、安定的に入荷。一方、3年ぶりにコロナ禍の行動制限がない歓送迎会シーズンを迎えたものの、飲食店側は人手確保や経費増加など課題も多く、コロナ前の吸い込みに戻るにはまだ時間がかかっている。