ひやま漁協瀬棚地区のアンコウ刺網は序盤から水揚げ自体は順調に推移しているものの、シオムシ被害が足を引っ張っている。浜値は後志・石狩管内でも水揚げがまとまり弱含みの展開だ。
三陸のワカメ養殖は8月末の台風で種苗が被害を受け不足が心配されたが、おおむね間に合った様子だ。不足必至となった地区は早期から移入を模索し、12月初旬までに種苗糸の巻き込みをほぼ終えた。その後の目立った芽落ちもなく、ひと安心という状況。
ひやま漁協のイカ釣り転換船12隻は年内に全船が帰港し、年明けから操業を再開する。スケソ延縄漁の代替漁業として国の「もうかる漁業創設支援事業」を活用した3カ年計画の初年はスルメイカが資源量の減少で苦戦。今年日本海で好漁だったヤリイカ漁に来年2月から着業し、挽回を目指す。
渡島噴火湾の2年貝出荷は、長万部漁協が例年12月にいち早く開始するが、今年は大量へい死と台風被害の影響で6単協とも年明けとなる見通し。3年貝は長万部、八雲町で出荷しており、上値キロ400円台で推移している。
いぶり噴火湾漁協所属の第三十八富士喜丸(4トン)藤野政明さんは春と秋、カレイ刺網に着業する。アカガレイ中心にイセ5割の仕立て。「雑物も多くなるが魚の掛かりが良い」ため、網は細めの2.5号を使用する。
網の構造は図の通り。1はいで25反放す。1反50間。網地はナイロンテグス2.5号で目合いは4寸5分。網の色は褐色を使っている。
函館市の水産加工・販売、㈱山大(小林繁孝社長、電話0138・48・0231)は、秋サケの山漬・かまくら熟成など企業ブランドの確立に向けて打ち出した商品群の売り込みを本格化している。函館空港に専用売り場を設置。併せて商品を素材にメニューの開発・提案で食シーンを訴求し、浸透を進めていく。
同社は、デザインの力で加工食品の魅力を高める函館市の「ビジュアルコミュニケーション導入支援事業」に参画。社内外の聞き取り調査も実施し企業イメージの現状把握から「愛される企業・商品づくり」「らしさの創造」などを目標に「新・山大ブランド」を生み出した。
道南産原料の活用や、化学調味料を極力使用しない手作りの味、昔ながらの製法などが統一コンセプト。パッケージやカタログも象形文字のロゴ、魚を入れる竹かごをイメージした網目の文様をデザインし、視覚の商品力も追求している。
築地場外市場にある(有)昭和食品は秋サケやトキ、ベニなどを中心に扱う天然サケ専門店。対面販売の利点を生かし、消費者にサケの魅力を直接説明。同社3代目、「しゃけこ」の相性で親しまれる佐藤友美子社長は「おいしいサケをまた食べたい。一人でも多くの方にそう思ってもらうことが私の仕事」と話す。昆布やつくだ煮店など場外市場他業者との「コラボレシピ」も提案している。
看板商品はトキサケで「九州方面など南の方々にも人気が高い」という。道産のほか岩手県大槌の「南部鼻曲がり」、新潟県村上の「塩引鮭」など全国各地の良質なサケを厳選して販売する。
今年新たに加わったのが猿払村産秋サケの山漬け。漁業者から直接電話を受けた佐藤社長が現地に飛び、乗船して生産現場を視察、取扱いを決めた。佐藤社長が目利きする良質な魚を求め一般客のほかプロの料理人も足を運ぶ。
岩手県宮古市場の秋サケ水揚げが伸び、続いている。11月21日の4万6千尾をピークにその後もほぼ連日1万尾超え。12月半ばに津軽石系群を主体にもうひとヤマが期待されている。価格は三陸の今季漁を見切ったように反騰、とくにメスは買い付けもあり1500~1400円中心と極めて高い。一方、県全体の今季水揚げは8千トン前後の薄漁水準がみえてきた。
釧路市漁協(近藤龍洋組合長)が釧路港に建設を進めていた貯氷・氷供給施設が完成した。サンマ、イカ釣りなどに加え、近年釧路沖でサバ、マイワシの好漁が続き、入港船団が増加しており、最盛期の氷需要に対応できる供給体制を整備。待ち時間短縮など漁業者の利便性を高めるとともに、鮮度保持の強化で生鮮流通や加工原料の安定供給など付加価値向上につなげていく。来年7月ごろから本格稼働する予定。
三陸のマダラ水揚げは12月、宮古市場の延縄上場がまとまり、石巻市場の刺網と延縄はまだ低調だ。両市場とも好値で、石巻の買受人が宮古で買い付け三陸の相場形成をリード。資源では、大震災後の宮城県での一時的な休漁で増えたが、以前に戻ったとの見方が生産者、市場にある。
投縄当日に水揚げする船が大半で、全船がオス・メス込みで仕立てる。昨年と同様に洋野町~釜石市の約30隻が陸送で上場するが、天候のほか、アワビ開口などで隻数が日により変動。
同市場では「価格は小さいサイズも含め全般的に去年より高い。石巻の業者が買っているから高く、上場の8割方を買い付け。石巻の水揚げが当てにならないのか、こっちで確保しているようだ。ここの買受人は欲しいときに高値で買うような状況」とみている