北海道の秋サケ定置漁が30日に開幕する。5万トン割れだった昨年比10%増の来遊予測が示され、今年も低水準の漁況見通し。引き続き、水揚げの回復時を見据え、原魚の円滑処理体制や売り場の確保、消流安定への価格形成が焦点となる。道漁連販売第二部の鳥毛康成部長に商戦展望、流通対策の重点などを聞いた。
いぶり噴火湾漁協の稚貝分散作業は、各地区とも順調に進んでいる。終盤となった仮分散は8月末にも終了する見通し。全般的に付着量が多く、やや小型傾向となった。一方伊達地区では、早々に終えていた3軒が8月後半から本分散を開始している。
南かやべ漁協のコンブは主力の促成の水揚げがほぼ終了、一部地区で春先にシケ被害が発生したものの、全体では昨年を上回る生産を見込んでいる。2年養殖は主産地の尾札部地区の生育が振るわず減産の見通し。繁茂不良による水揚げ低迷が続く天然は今季も操業地区が限られ、わずかな生産となりそうだ。促成は、ホッケによる種苗被害などに見舞われた昨年度実績の2172トンに対し、今季は2560トンを計画。大半の漁家が水揚げを終え製品作りが本格化している。
今年の秋サケ定置漁で、えりも以東海区と根室海区の全漁場が資源の維持・増大に向け、昨年に引き続き、操業始期から自主規制を行う。両海区は前・中・後期のいずれも河川そ上数が親魚捕獲計画を下回る予測が示されており、網入れ時期を遅らせ、河川へのそ上を促し、再生産用親魚の確保を図る。
近年国内のいくら市場を席巻しているロシア産冷凍卵は今季の搬入量が昨季を大幅に下回る様相だ。極東のカムチャツカ方面での不漁で、一般社団法人北洋開発協会によると、10日時点の漁獲勧告量達成率はカラフトマスが20.2%、シロザケは3.3%にとどまっている。価格も高騰し、日本の商社は搬入量を絞っている。
円安や世界的な需要の高まりを背景に、チリ産ギンザケをはじめサケ・マス相場が高騰している。国際情勢の変化でロシア産ベニザケの搬入の予測もつかず、輸入物の供給は例年にも増して不透明な様相を呈している。
チリギンは在庫のひっ迫を背景に異例の価格上昇が続いている。6月下旬には、4/6ポンドサイズの冷凍ドレスの内販価格がキロ1200円にも達した。3月から3カ月で約300円値上がりし、シーズン開始時の2021年10月の価格と比べると1.5倍ほどの水準となっている。
在庫ひっ迫の要因について、商社筋は「ベニが高値だったため、早期から北海道・東北でもチリギンの売り場が増え、相場は前期よりも高いものの、消費は鈍らなかった」と説明。加えて「搬入量が予想に反して少なかった。例年は11万トンほどだが、21/22年シーズンは最終的には10万トンに達しないのでは。当初4月から価格が下がるとの見通しで、商社各社は在庫を潤沢に確保していなかった」と続ける。
岩手県でサケ・マス類の海面養殖が拡大している。2022年の水揚量は前年比2.1倍の1211トンに達する見込み。主力魚種・秋サケの記録的な不漁が続く中、安定した水揚げを確保し、漁協経営の健全化につなげる狙いがある。
南かやべ漁協の定置網で8月中旬、スルメイカの水揚げが急増した。木直地区で操業する尾上美彦理事(有限会社ヤマダイ尾上漁業部)は「獲れたのは1日だけ。ただ昨年同時期に比べると今年の方が平均して揚がっている」と漁模様を説明。8月24日現在で組合全体の水揚げ累計は前年同期比57%増の233トンに伸ばしている。
今年度も漁港や漁場海域に流木が流出・漂着する事態が相次いでいることを受け、道漁連(阿部国雄会長)、道漁業環境保全対策本部(岩田廣美本部長)は23日、道や道議会に対し流木などの迅速な撤去体制構築の実現などを緊急要請した。