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新聞記事

水産業向け一覧

掲載日:2024.09.30

いぶり噴火湾漁協定置は低調ながら一時上昇


 1カ統で数尾と低調に始まったいぶり噴火湾漁協の秋サケ定置は、海水温が低下した9月後半に一時上向いた。24日は虻田161尾、伊達100尾、有珠90尾など。低水準ながらも一時的にまとまったことで、着業者は最盛期となる10月の後期群に期待を寄せている。伊達支所8カ統、有珠支所、虻田本所が各1カ統、豊浦支所6カ統、礼文支所4カ統。計20カ統のうち23日現在、17カ統の操業で数量が前年同期比24%増1.8トン、金額61%増1303万円(税抜き)、キロ平均単価30%高730円。


掲載日:2024.09.30

大樹漁協活じめ筋子高評価


 定置業者と自営加工場が連携し、船上活じめで秋サケの拡販に取り組む大樹漁協。来遊資源の低迷が続く中、1尾1尾の価値を創造。沖の水揚げから陸の加工処理まで短時間の強みを生かし、新巻きなどの親製品に加え、生筋子や白子でも鮮やかな見栄えと日持ちの良さなどが評価を獲得。東京・豊洲市場からの引き合いも強まっている。


掲載日:2024.09.30

トラウト成長順調-釧路市の海面養殖試験水揚げ終了-


 釧路市内4漁協や釧路市などで組織する釧路市養殖事業調査研究協議会(市原義久会長)とニチモウ株式会社が釧路港で取り組むトラウトサーモン海面養殖試験の水揚げが26日に終了した。今年は順調に成長し生残率は向上。餌を工夫するなどして魚体のばらつきも抑え、昨年実績を上回る生産量となった。


掲載日:2024.09.23

「極寒ぶり」上質進化挑む

低活性活かし込み技術を応用した蓄養水槽などの設備


 自治体のふるさと納税支援などを手掛ける株式会社イミュー(東京都、黒田康平社長)と白糠漁協(山田明組合長)は、前浜で急増しているブリの船上活じめ(放血)などで価値を高める取り組みで生み出したブランド「極寒ぶり」の進化に乗り出した。生食できる鮮度の長期保持を図るための新蓄養技術を導入。専用施設を新設し、9月から実証試験を始めた。料理人の調理意欲などに刺さる出荷商品を確立、飲食店などの販路拡大を進めて白糠産ブリの需要・認知向上を目指す。鮮度保持蓄養施設は、鮮度保持技術の開発・指導などを行う釧路市の株式会社リバーサー(松田英照社長)が開発した「低活性活かし込み技術」を応用。海水より塩分を低濃度などに調節した蓄養水で数日間安静飼育し、漁獲によるストレスなどを回復(実証試験中)。さらに餌を与えずに断食飼育することで胃の中を空にし、酸化を遅らせる(実証済み)。


掲載日:2024.09.23

秋サケ盛漁期の水準注目

盛漁期に向かって日量伸長が注目される秋サケの荷揚げ(9月18日、白糠漁港)


 北海道の秋サケ定置網漁は平成以降最低の漁期前予測を下回る水揚げペースで推移している。根室、オホーツクが低水準ながら日量が増加してきた一方、太平洋、日本海・中部以南が9月中旬まで伸び悩み。浜値は出足より下方修正となったものの、依然高位置。盛漁期入りが注目される。漁期前予測で前年比2割減が示されているえりも以東・東部地区主体の釧路管内は、道漁連の集計によると、19日現在で前年同期比59%減の136トン。


掲載日:2024.09.23

えりも漁協 オオズワイ金額伸長

オオズワイの荷揚げ(9月17日、えりも港)


 えりも漁協ではオオズワイの水揚げが伸長している。昨年に比べて型が大きく、9月15日現在のキロ平均単価は前年同期比2.2倍の460円に上昇。加えて数量も57%増の720トンとなり、金額を3.3倍の3億3千万円に押し上げている。同漁協は「赤潮以降ツブなどの水揚げが激減した中、オオズワイに助けられている」と話す。


掲載日:2024.09.23

陸上養殖研究棟新設

完全養殖の技術確立も目指すギンザケの水槽。稚魚や親魚を飼育する水槽は大中小計27基


 宮城県は、石巻市渡波の県水産技術総合センター敷地内に「閉鎖循環式陸上養殖研究棟」を新設した。海水温の上昇で天然魚の漁獲が減り、養殖生産物の需要が高まる中、海面やかけ流し式と比べ自然環境や立地、魚種の制約を受けにくい循環式に着目。まずは主力魚種のギンザケとイワナの成長促進や採卵の試験を行い、完全養殖や種苗生産技術の確立を目指す。


掲載日:2024.09.23

利尻産活ヒラメ相場、供給とも順調-東京都・豊洲市場-

飲食店の秋メニュー採用で販売増加が見込まれる利尻島産活ヒラメ


 東京都・豊洲市場の利尻島産活ヒラメの消流は荷動きが活発化する需要期に入る。肉厚になり、歩留まりは向上。相場は落ち着いており、脂乗りに期待が高まっている。8月末ごろから入荷を開始。中心サイズは1~2キロほど。卸業者は「腹側が真っ白な天然物で顧客に勧めやすい」と水槽から出して説明。「先行して仕入れている同業者からは『エンガワの脂の乗りはまだ先になる』と聞いている。これから北上したイワシをたくさん捕食するようになれば脂身も増えてくる」と期待する。


掲載日:2024.09.23

サクラマス資源増加傾向推察


 1980年代には道内漁獲量の8割程度を占めた道南西部のサクラマス。近年減少し、特に後志、桧山で資源の低下が懸念されている中、道総研さけます・内水面水産試験場は詳細な漁獲データを収集し、新たな資源評価方法を開発した。年・漁獲場所・漁法別の漁獲努力量と漁獲尾数を統計処理し、標準化CPUEを算出。その結果、近年の漁業資源は増加傾向と推察された。


掲載日:2024.09.23

近畿大学、タマカイ人工ふ化成功「クエタマ」持続生産に可能性


 近畿大学水産研究所奄美実験場(鹿児島県瀬戸内町)は絶滅危惧種とされているタマカイ(ハタ科)の9歳魚を親として約23万尾の人工ふ化に成功した。国内では2例目だが、奄美海域では初。熱帯性である同種の繁殖としては最も高緯度海域での成功例となり、高水温に適し、成長が早いなど陸上養殖の優良品種として評価されている交雑魚「クエタマ」を持続的に生産できる可能性も見えてきた。


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