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新聞記事

水産業向け一覧

掲載日:2024.01.15

稚貝へい死率52.5%-陸奥湾23年度秋季調査-


 昨年11月に行った青森県陸奥湾の2023年度秋季実態調査によると、今年の半成貝や新貝に向ける稚貝(23年産)のへい死率は、分散前の未分散稚貝が全湾平均52.5%と深刻な状況にあることが示された。最もへい死した10年度の66.6%に次ぐ高さ。保有枚数は8億7404万枚で、過去10年平均15億4千万枚と比較し43%減少した。親貝の保有枚数も7115万枚と少なく、目安となる1億4千万枚の49%減と半減している。


掲載日:2024.01.15

上磯郡漁協マダラ「今までにない」豊漁

豊漁に恵まれているマダラ(1月11日、北斗漁港)


 上磯郡漁協の茂辺地・上磯両地区でマダラが豊漁に恵まれている。底建網などで年明け以降トン単位の日量が続き、着業者は「今までにないほどの漁」と口をそろえる。底建網で水揚げする茂辺地地区の吉田明則理事は昨年12月20日に網入れ。「年末は少し見えていた程度であまり期待していなかった」が年明け後好転。初漁の4日は、年末年始の休漁を挟み久しぶりに起こしたこともあり7.7トンの水揚げ。5日は1トン半揚げてシケで帰港。8日5.5トン、9日7トンと続いた。


掲載日:2024.01.01

飛躍の年 勇猛果敢に


 燃油・資材価格の高騰、海洋環境の変化による水産資源の減少・変動などに加え、ALPS処理水の海洋放出に伴う中国の日本産水産物禁輸措置といった難題を抱えた水産業界。ただ、足元の現場では逆境を乗り越えるための努力を重ねている。新年が夢と希望に満ちた年になることを祈念して、「水産UP(アップ)」と題し、進化や向上に挑む事例を取り上げた。


掲載日:2024.01.01

素早く冷静に対応を


 個人や企業のほとんどが利用しているSNS。ただ、常に付きまとうリスクの一つが「炎上」。対処を誤れば自身の信用が傷つき、身体的・精神的な消耗と仕事への影響も考えられる。対処の基本は「誠実に、なるべく早く、冷静でいること」。おさかなコーディネータでSNS対策の講演依頼を受けることもある、ながさき一生(いっき)さんに水産業者が取るべき大炎上への対処・回避術を聞いた。


掲載日:2024.01.01

サバ完全陸上養殖に成功「広がれ生食文化」


 株式会社鯖やのグループ会社で養殖事業を行うフィッシュ・バイオテック株式会社(大阪府豊中市、右田孝宣社長)は完全閉鎖循環型によるサバの陸上養殖に昨年成功した。種苗生産も自社で手掛け、提供もグループの経営店で行うなど一気通貫を実現。サバ一筋にビジネスを拡大した右田社長は、ついにアニサキスのリスクを解消したサバそのものの育成、出荷にまでこぎ着けた。「サバを国民食に。生食文化も広げたい」。創業当初の思いはますます強くなる一方だ。


掲載日:2024.01.01

海藻種付着綱を設置


 函館市漁協入舟地区の浅海漁業者は前浜の藻場造成に取り組んでいる。コンブやワカメの種苗が付いたロープや種苗糸を前浜に投入して生育させ胞子を放出。浅海の主要魚種の一つであるウニの成長が期待できる海藻豊かな海を目指している。


掲載日:2024.01.01

短時間で乾燥コンブ熟成


 道立工業技術センター(函館市)は、だしの品質を向上できる乾燥コンブの加工技術開発に取り組んでいる。加熱や加湿による効果を検討した結果、「高温・高湿度加工」と「低温・高湿度加工」でグルタミン酸濃度が増加し粘性が低下、昆布だしの抽出性向上に有効であることが分かった。今後は温度や相対湿度の条件の最適化を検討していく。


掲載日:2024.01.01

スマート水産業へ価値提案


 舶用エンジンの販売、据付・修理・保守などのサービス事業を展開するセイカダイヤエンジン株式会社(東京都、柴﨑亨社長)は、最先端技術を用いてさまざまな側面で水産業や海洋産業の持続可能な発展に向け取り組んでいる。現場に入り込んで漁業者との協働に着手したことも2023年の成果の一つで、藻場造成に向け動き始めた。今年は各方面で進めてきた検証の実用化に期待が高まる。


掲載日:2024.01.01

玉玲消流、今年が正念場


 2023年はホタテを取り扱う関係者にとって激動の1年となった。玉冷は長引く円安を背景に海外需要がけん引し価格高騰のまま新シーズンに突入。東京電力福島第一原発のALPS処理水放出後は最大輸出相手国の中国が水産物の禁輸措置を断行し流通環境が一変した。冷凍両貝輸出が止まったことで産地の玉冷生産が増加。国や地方自治体はじめ民間企業の支援、マスコミ報道の影響も奏功し、だぶついた在庫はどうにか消化されている。しかし関係者は「24年が正念場」と強調。23年は8月までに北海道水揚量の4分の1に当たる約10万トンが中国へ輸出されており、24年は膨大な量の消化に向けた代替先確保が最大の焦点となる。


掲載日:2024.01.01

AIが切り身潜むアニサキス高速検知、実用へ


 画像認識や知能処理ソフトウエアなどを研究開発する株式会社トラスト・テクノロジー(東京都国立市、山本隆一郎社長、電話042・843・0316)は、AI画像処理によるアニサキス検知システムを開発した。魚の筋や骨、トレーに反応する“誤検知”を克服し、切り身をトレーに乗せたまま検査機を通過させれば瞬時にアニサキスの有無を見分けることができ、難しかった自動化を確立させた。生産現場の検査の負担を軽減できる画期的なシステムとなりそうだ。


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