岩手県陸前高田市の広田湾漁協(砂田光保組合長)は15日、同市に再建された道の駅「高田松原」に直売所を開業した。東日本大震災以来、8年半ぶりの念願の再開となる。広田湾産の知名度向上が狙いで、人気のホタテやエゾイシカゲガイ、自慢のボイル塩蔵ワカメ、高鮮度の定置漁獲魚などをアピール。
水揚げ減少に頭を痛める「鮭の町」の挑戦が始まった。岩手県宮古市は11日、ホシガレイの陸上養殖を同市の水産研究・教育機構東北区水産研究所宮古庁舎で開始した。秋サケなどの漁獲減少が恒常的となる中、魚類養殖を事業化につなげ水揚げの補完を狙う調査事業。約1年で1キロほどに成長させ、宮古市場に上場する計画だ。
余市町の有限会社丸イ伊藤商店(伊藤正博社長、電話0135・22・3616)は、主力商材のニシンで開発した骨まで丸ごと食べられる一夜干しで、ホッケ、アカガレイを新たにラインアップした。魚食の敬遠要因に挙げられる骨の問題を解消。併せて加熱調理済みで簡便・時短など昨今の消費者志向もとらえ、各種販路に売り込んでいる。
寿都町漁協所属「若狭漁業部」の若狭光男さん(51)は今年から次男の翔さん(26)とともに沖に出ている。各種刺網や養殖など多魚種に着業、漁獲物の高品質出荷や鮮度保持の工夫も教えている。また、中古船を購入し改造、他地区で漁業経験のある翔さんが舵を握る第八十八千優丸(5.5トン)としてこのほど進水。刺網は光男さんの第八十八明蛍丸(4.8トン)との2隻態勢で出漁、親子2人力を合わせ水揚げ向上を図る。
道総研函館水産試験場は、噴火湾で発生するへい死のメカニズム解明に向け気象・海洋環境を調査した結果、風波に伴う養殖かごの「振動」と不適な「餌環境」で稚貝が成育不良となる仮説を明らかにした。2017年まで25年間のデータを分析したもの。夏季の特徴的な気象・海洋環境を経験した稚貝は秋以降の生残低下、異常貝増加につながると指摘。「夏場の環境をいち早く伝えることで、その後の管理方法が調整できるシステムを構築できれば」と話している。
道東サンマ漁の水揚げ不振で、札幌市中央卸売市場の入荷量も低調に推移している。主漁場が依然遠方の公海で操業日数がかかり、カネシメ髙橋水産株式会社、マルスイ札幌中央水産株式会社の両荷受は「日々の入荷量が不安定」と指摘。市況も高値傾向が続き「荷動きは鈍い」という。
噴火湾のエビかご秋漁が始まった。落部、森、砂原の3単協とも序盤のボタンエビは1隻100キロ以上と順調なスタートを切ったが、中旬以降の水揚げは2桁に急減、先行き不安な展開をみせている。浜値はメスがキロ4000円と堅調だ。
マリンフーズ株式会社はロシア産原料の水産品の取り扱いを強化する。このほど、露・ウラジオストクに駐在員を常駐させ、タイムリーな買い付けを実現。それを距離的に近いグループ会社の釧路丸水㈱に持ち込んで最終製品化するルートを確立させた。今シーズンはロシア産マスいくらの数量を伸ばして日本市場での定着を図る。
北海道の秋サケ定置漁は全網が操業を開始し、今週から盛漁期に向かって佳境に入る。増産予想下、序盤は特に太平洋が振るわず、低水準の滑り出し。一昨年、昨年の高値による荷動きの停滞などで親、卵とも製品在庫を抱え、浜値は昨年より下方修正で発進したものの、じり高の展開。今季は消流回復への適正価格の形成が最大の焦点。サンマなど他魚種を併せて水揚げ動向にも商戦の行方がかかっている。
青森市の金八神漁網(株)が15日、創業から80年を迎えた。陸奥湾ホタテの今日の隆盛を、養殖かごなどの資材面から支え続けて発展。近年はベトナム工場を生産拠点に実績を上げるとともに、長年の経験に基づく改良、開発とアイデアにより、海域に適合した資材を北海道や岩手・宮城両県、瀬戸内海、九州などにも届け浸透を図る。高い技術力はタコ、カニなどの魚介類捕獲かごやカキかごにも及び、わが国屈指の水産用かごメーカーに躍進。80年をステップに、漁業と養殖業を新たな展開に導くような資材の開発、供給が期待される。