岩手県の2022年度アワビ漁が終了した。県漁連の共販実績によると、1号品の水揚量は前年比37.8%増の111トンで、金額は同85.9%増の15億1861万円、10キロ当たりの平均単価は同34.9%高の13万6861円。漁期後半は天候が回復して出漁回数も増え、近年では恵まれた漁場環境による身入りの回復が価格を押し上げた。
東京都・豊洲市場の北海道産のキンキ(キチジ)は、1月に入ってから引き合いが弱い。正月商戦を終えて需要が一服し、入荷量も減少。一方で供給が少なくなり、仕入れている仲卸には引き合いが集中している。活をよく仕入れる仲卸業者は「顧客から『活け場にあれば売ってほしい』とよく言われている」と話す。
水産研究・教育機構は17日、都道府県試験研究機関らと共同でスルメイカ冬季発生系群・秋季発生系群とブリの最新の資源評価結果を公表した。スルメイカは両系群ともに、MSY(最大持続生産量)水準に対し「資源は少ないが、漁獲は強すぎない」、ブリは「資源は少なく、漁獲も強すぎる」と評価した。
道南太平洋海域の日高管内のスケソ刺網は12月末現在で前年同期比31%減664トンの水揚げ。第三十五ことしろ丸で着業する日高中央漁協様似地区の秋山要スケソ刺網部会長は「年前は好漁の船もあったが船間差のある漁獲状況だった」と振り返る。年明け以降はドロクラゲが見え、漁は減少傾向となっている。
今季のサロマ湖産カキは、低調な歩留まりが影響し水揚量が伸び悩む半面、浜値は堅調に推移し金額を押し上げる展開となった。湧別漁協のむき身は年明けから日量1.2~1.3トンでキロ千円台後半。同漁協市場では「1月としては例年並みの数量、値段だが、シーズン序盤から出荷量が伸びず、高値をキープしたまま1月に入った」と説明する。
道は「ICT技術等を活用したコンブ生産増大対策事業」として共同乾燥設備モデルの実証試験に取り組み、天日干しに近い仕上がりや乾燥時間短縮などの成果が得られた。一方で、コスト軽減や乾燥のばらつきといった課題も見え、AI技術を活用したシステム制御のシミュレーションによる改良の検証を進めている。2020、21年度の2カ年で実施。16日に札幌の第2水産ビルで報告会を開き、道や事業に携わった株式会社KID釧路の担当者が、オンラインを含め出席した漁業者ら関係者100人以上にシステムの概要や成果を説明した。
オホーツク海沿岸の2022年水揚げ実績(速報値)がまとまった。北部4単協・南部8単協の合計水揚量は前年比2%減32万5253トン。4万トンを超えたのは北部の猿払村、南部の紋別、常呂の3単協となった。頓別が前年比28%増と最も高い伸びを示し、ほか4単協が前年を上回った。
北海道産のマダラは全道的に好漁が続き、今季も浜値が軟調に推移している。年明け以降は日本海側で稚内、小樽の底引、礼文島や後志管内の刺網などが増産。刺網着業者からは「価格が潰れて経営的には厳しい」と嘆く声も聞かれる。一方で、大手の工場稼働維持を含む底堅い加工原料需要を受け、流通業者は生鮮相場の大幅な値崩れ回避を見通す。
湧別漁協(阿部俊彦組合長)のホタテけた引自営船「第十八ゆうべつ丸」(14トン、アルミ)が竣工し、昨年12月12日に広尾町で進水式を挙行した。老朽化に伴う代船建造。おもてブリッジ構造で、船員室を最後尾に配置するなど、甲板の作業スペースを広々と確保し、安全性と作業性を重視した。
宮城県産乾のりの品質を競う新年恒例「鹽竈(しおがま)神社奉献乾海苔品評会」の表彰式が11日、塩竈市の同神社拝殿で開かれた。県漁協10支所が出品した98点の中から、最高賞の優賞(県知事賞)に選ばれた木村清一さん(仙南支所亘理)、準優賞(塩竈市長賞)の坂本寿さん(七ケ浜支所・代ケ崎浜地区)に賞状とトロフィーを贈呈。たゆまぬ研さんと優れた技術をたたえた。