食品トレーなど包装容器大手のエフピコ株式会社は9~11日、東京ビッグサイトで展示会「エフピコフェア2025」を開催した。原料やエネルギー価格の高騰、人手不足、環境配慮など常に変化する市場への対応に向け、容器の見直しによって可能となる“売れる”売り場づくりやコスト削減など、経営改善の手法について紹介した。
東京都・豊洲市場のマコガレイ消流は例年より身厚になるのが早く注目を集めている。白身魚の定番・ヒラメが産卵期に入って身質が低下し、代替え需要で引き合いが出てきた。現在人気の産地は東京湾だが水揚げが切れる梅雨ごろには福島・宮城の両県産の相場が上昇すると予想される。
総合エンジニアリング大手の日揮ホールディングス株式会社(日揮HD、神奈川県横浜市)は10日、日揮グループのかもめミライ水産株式会社(大澤公伸代表)が福島県浪江町で生産を進めてきた陸上養殖サバの初出荷を発表した。完全閉鎖循環式施設で人工海水を使用し育成、アニサキスの寄生を低減させた生食可能なマサバで、ブランド名は「福の鯖」。浪江町の吉田栄光町長らが出荷式に出席し、新たな特産品化へ期待を寄せた。
宮城県産養殖ギンザケの出荷が県内各地で始まっている。女川魚市場にも16日、今季初の4.5トンが入荷した。高水温のため稚魚の池入れが1カ月ほどずれ込んだ影響もあり、昨季より15日遅い初入荷となった。サイズは1.6キロ主体、初回としては大きく平均単価はキロ1226円と昨季を141円上回った。最高値は前年比8%高の1250円。同市場では今季、前年実績より1割ほど少ない4200トンの入荷を見込む。
利尻漁協のニシン刺網が今年も好漁に恵まれている。鬼脇地区を皮切りに鴛泊地区でも漁がまとまり浜が活気づいた。島沿岸では今年も産卵・放精で海が乳白色に染まる「群来(くき)」が確認されている。
水産業界と同様に温暖化の影響などに直面する米・野菜業界。生産面での不安定さが増す中、水産関係者が米・野菜の最新動向を把握する重要性が供給リスクに備える観点などで高まっている。加えて魚の価値を最大限に引き出す組み合わせや魚料理との相性を理解することは付加価値や商品提案力の向上、変化する食のトレンドの中で新たな商機創出にも結びつく。米と野菜の専門家に取材した。
道北日本海の留萌管内4単協(増毛・新星マリン・北るもい・遠別漁協)で地まき用稚貝の出荷作業が始まった。購入先の注文数量を積み上げた管内全体の生産計画粒数は昨年並みの11億6100万粒だが、採苗不振の影響で各漁協では3~5割の生産量を想定している。昨年の分散作業では2番手以下の小型サイズも採っており、殻長にばらつきもみられる。
つくだ煮や塩吹きを中心に製造販売する株式会社浪花昆布(神戸市、小濱敬一社長)は、2月にスコットランド・グラスゴーで開催された「ミシュランガイド2025授賞式 イギリス・アイルランド」のパートナー企業となり、世界的人気を誇る日本食に欠かせない昆布やだしの魅力を発信。試飲・試食を通しトップシェフらに昆布の持つうま味や味わいを伝え、新たな料理表現が生まれる機会を創出した。
岩内郡漁協のマダラは2月ごろから上向き、漁獲量は1月~4月5日現在の累計で前年同期比85%増の231トンと大幅増産。キロ平均単価は1.3倍の158円に付いている。一方、ホッケは62%減の167トン、1.4倍の147円と薄漁高値で推移している。
落石漁協のタコ縄は2月で終漁、今季は好漁に恵まれた。ピーク時には尾数制限を設けて水揚げするほどで、山形恭將たこ部会長は「個人的に今季の漁獲尾数は昨シーズン比で約3倍。これほど獲れたのは今までにない」と笑顔を見せる。縄は11月に始まり7隻が着業。山形部会長は「漁が上向いたのは11月末から12月にかけて。12月に入れた縄を揚げた1月は特に獲れた。多い船は日量8~9トン。下側ほど厚かった。1日1隻当たり500~600尾に制限して水揚げすることもあった」と振り返る。