道漁連は、本年度の道内コンブ生産見込みを1万2900トンとした。8月末時点の集計で、6月末に示したものから120トン下方修正。3年連続で1万2千トン台となる低水準の生産が続く見通しだ。
長万部漁協のウニ潜水漁は、キタムラサキウニが殻付きでキロ1300円台と堅調だ。前年同期と比べ7~8割高で推移している。日量は500キロ以上と例年通りだが、シケによる沖留めが昨年より多く、減産を浜値でカバー。濱野信夫漁船漁業部会長によると、身入りは「コンブなど餌環境が改善し、とても良好」と話す。
ひやま漁協でスルメイカ漁を手掛ける着業者が沖合に来遊するマグロによる漁具被害などに頭を痛めている。浜では「太平洋クロマグロの資源管理が強化され、ここ2~3年明らかにイカの天敵であるマグロが増えたため、イカが不漁。イカ針にもマグロが掛かり、漁具が破壊されるなど二重苦」と訴える声が絶えない。
オホーツク管内の建マス(カラフトマス)は、記録的不漁で推移している。今年は隔年周期の不漁年に当たるが、平成以降最低だった一昨年(最終実績1216トン)を大幅に下回る状況。河川そ上も芳しくなく、親魚確保のため、1次(8月12~16日)に加え、2014年以来となる2次の自主規制措置を実施。マス小定置の終期を3日間前倒しし、8月28日に網揚げした。9月1日からサケ・マス定置が操業している。
水産研究・教育機構水産資源研究所が昨夏にベーリング海で実施した資源生態調査でサケのCPUE(1時間引網当たりの平均漁獲尾数)は、過去12回の調査の平均値より若干少ない値だった。また、採集したサケの年齢組成を調べた結果、ほぼ平年並みの水準だった。
共同船舶株式会社の捕鯨船「第三勇新丸」が1日、東京都江東区のお台場ライナーふ頭に着岸した。3日、初めてとなる豊洲市場への大型クジラの生肉を上場するためのもので、陸揚げには所英樹社長や社員らも立ち会った。4日の「くじらの日」を盛り上げようと鯨肉の消費を定着させるプロモーションのピークを迎えた。
水産研究・教育機構は西ノ島町(島根県)産ツルアラメに含まれる抗アレルギー成分5種をこのほど特定した。また、含有量に季節変動があり、夏~秋(6~11月)に多いことを明らかにした。この研究結果により、抗アレルギー成分の含有量が多い時期の収穫を実現するほか、西ノ島町産ツルアラメの持続的利用への可能性が示されたことになる。
留萌市の株式会社 ヤマニ野口水産(小野寺正司社長、電話0164・42・1127)は、日本酒蔵元とのコラボ商品の展開に力を入れる。第1弾は旭川市の髙砂酒造㈱と開発。主力の道産秋サケを使った乾珍味で酒粕を融合した。9月には増毛町の国稀酒造株式会社と同様の商品を打ち出す。
「安心して来館を」―。岩手県宮古市の重茂漁協(山崎義広組合長)は、運営する市重茂水産体験交流館「えんやぁどっと」に、抗菌効果が見込める光触媒コーティングを施した。人体には無害で、新型コロナウイルスを分解する機能もあるとしている。抗ウイルス化をアピールして利用客アップを目指す。
株式会社 國洋(岩手県大船渡市、濱田浩司社長、電話0192・27・1611)は、三陸産イサダ(ツノナシオキアミ)を原料にしたサプリメントを開発した。肥満や動脈硬化、高血糖などを抑える効果のある成分を含むことに着目。抽出したオイルを粉末化し、カプセルに詰めた。年内の発売を計画。三陸特有の水産資源を生かした高付加価値商品として売り込む。