海藻関連製品の製造や研究開発を手掛ける理研食品株式会社(宮城県多賀城市、渡辺博信社長)は10月、青のりの原料となるスジアオノリの陸上養殖を岩手県陸前高田市で開始する。年間生産量の目標は2025年度までに青のり類の乾燥品10トン。まずは年5トンの生産と、生産ノウハウの確立を図る。東日本大震災からの復興に歩む地域の産業振興への貢献も目指す。
食品機械・技術の展示商談会「FOOMA JAPAN 2021(国際食品工業展)」が6月1~4日、愛知スカイエキスポ(愛知県国際展示場)全館で開催される。最先端の製品、技術、サービスの展示と併せ、ウイズコロナ、アフターコロナの社会に対応した新たな発想力による提案、解決策が集結する。
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稚内漁協の池野恵吾さんはこのほど、「第八十八てっちゃん丸」(FRP、4.9トン)を新造した。先代船に比べ甲板が広くなり作業性が向上。船速や航行時の安定感も増した。新たに冷水機も搭載、漁獲物の鮮度保持に注力する。春のナマコけた引(3月15日~4月末)を皮切りに操業を開始した。
北海道産タコは浜値が強含みの様相で滑り出している。製品在庫が低水準下、出足の水揚げが低調。加えてアフリカダコが冬漁の不振で搬入減の見通しとなり、加工原料の代替需要が強まっている。ただ、同様の品薄で高騰した2018年に消流の鈍化、相場の反落を招いており、コロナ禍による消費行動の変化も相まって警戒感が存在。価格形成は今後の漁次第で先行き不透明感を抱えている。
ザブトンかごから取り出す半成貝(5月11日、奥内漁港)
青森県陸奥湾で半成貝の水揚げが最盛期に入った。今年の成育はやや小ぶりで、へい死が見られる地区もあることから、全体計画は減産見通し。5月11~27日の上場数量は西湾中心に9120トン。外ケ浜漁協蟹田、蓬田村漁協、平内町漁協小湊は同期間中に千トンを予定している。
昆布森漁協の能登崇さんは、ナガコンブの頭を袋詰めした「黄金昆布」(内容量100グラム)を試作した。濃厚なだしがとれ高い人気を誇る羅臼昆布の製品作りを現地で学び、あんじょうなどの熟成工程を取り入れた。今後改良を加えて製品化、近日開設予定の個人のホームページで販売を検討している。「プロの料理人の評価を聞くと、だし昆布としても使えそう」と提案する。
稚内漁協のタコいさりは、潮流などにより水揚げに日間差はあるが、総体的に低調な漁模様となっている。浜値は中サイズでキロ500円。着業者は「これから獲れてくれたら」と挽回に力を込める。
ひやま漁協大成地区の漁業者が11月にもトラウトサーモン(ニジマス)の海面養殖試験に着手する。近年のイカ漁不振など漁業を取り巻く環境に厳しさが増す中、養殖事業を軌道に乗せることで、現状打開に向けた活路を見いだす。
野辺地町漁協のトゲクリガニは、4月~5月頭の盛漁期に日量1トンと好調だった。浜値はオス・メスともキロ千円台中盤と堅調に推移。水揚量・金額ともに大きく伸長した。大型連休明けはやや低調な水揚げ。休み明けの需要減で浜値も安値基調だが「それでも例年より高い。今年はカニに助けられた」と着業者。水揚げは終盤戦に入っており、最後の追い込みをかける。
道総研栽培、釧路の両水産試験場は今年度から北海道産エゾイシカゲガイの養殖用種苗生産技術の開発に向けた試験研究に取り組む。岩手県では天然採苗で養殖、すし種として珍重されている。ただ、人工種苗の量産技術は全国的に未確立。海水温の上昇など海況の変化で前浜資源に変動が見られる中、漁業生産の維持・増大へ新たな二枚貝養殖対象種の創出を試みる。