函館市の生珍味メーカー・株式会社竹田食品(竹田寿広社長、電話0138・43・1110)は、道産魚介類を使った「おつまみ」缶詰=写真=を商品展開している。今春には初めての取り扱いとなるカキで2品を投入。2014年発売の「ワインに良くあう焼き貝」と外箱のデザインを統一したシリーズ化で売り場での訴求力を高めている。
鹿部漁協の盛田竹彦さんは「第十五宝寿丸」(FRP、9.7トン)を新造、5月末に進水した。ホタテ養殖やエビかごで操業。盛田さんは「前船に比べて広く船上での作業性が向上。船速も出るのでスピード感も前船と違う」と話す。10月からはスケソ刺網にも着業する。
道漁連は8月27日、道産魚介類を取り扱う取引先でつくる「道ぎょれん会」の秋季取引懇談会を東京都内で開いた。札幌や関東地区の卸や商社など約180人が参加。秋サケ、いくら、ホタテの商戦展開を意見交換した。
宮城県から県内外に出荷される種ガキは、付着が原盤1枚100個を大幅に上回る「厚種」に偏重する見通しだ。出荷量県内1位となる石巻湾の石巻市渡波地区、2位の松島湾の東松島市鳴瀬地区とも良好な採苗となり、自家用含め確保は確実な情勢だが、東日本で需要が高い「薄種」はこれまでのところ少ない模様だ。
ヒジキの養殖試験を続ける宮城県漁協志津川支所青年部(佐藤一弥部長・19人)が人工採苗で付着に成功した。天然物を採取、挟み込み養殖で成長させ、7月下旬、成熟を確認して母藻としてタンクに浮かべ、ポリエステル製ろ過フィルターに受精卵を高密度に付着させた。
苫小牧漁協の夏ホッキけた引漁は、増産基調で推移している。資源量が豊富で、シケの影響も少なく順調に水揚げ。一方で浜値は振るわず、着業者は今後の価格挽回に期待している。
道東のサンマ漁は近年にない不振の滑り出しだ。8月10日に操業を開始した大臣許可の棒受網船は同20日解禁の大型船の水揚げも26日に始まったが低調な出足。漁業情報サービスセンターによると、28日までの道東4港(花咲・浜中・厚岸・釧路)の水揚量(速報値)は575.7トンで前年同期の1割。水産庁の漁況予報で本格化が示された9月中旬以降の好転に期待がかかっている。
豊洲市場の荷受・東都水産株式会社は、鮮魚専門店大手の株式会社魚力と資本業務提携を締結した。魚力を処分予定先とする第三者割当による自己株式の処分を行い、手取金を魚力の普通株式取得資金に充当する。
農水省の地理的表示法施行(2015年6月)に伴い、西網走漁協は網走湖のシジミを「網走湖産しじみ貝」の名称で、地理的表示(GI)保護制度に申請した。他産地品との差別化による価格上昇や模倣品の排除などに効果があり、年内に登録される見通し。来年から登録標章(GIマーク)を添付し出荷する。
網走漁協のホタテ養殖漁家で、稚貝の分散作業にナノバブル発生装置が普及し始めている。手作業で行う振るい作業や移し替えた養殖かごを一時保管する水槽に使用し海水の酸素濃度を上げている。着業者は「内面着色が少なくなった」と効果を実感している。