白糠漁協青年部(雲津知成部長)は、「BAR一慶」(札幌市中央区)の本間一慶社長と連携、ウイスキーなど洋酒を船に積み込み、波の揺れによる味や成分変化を調べる「白糠船上熟成プロジェクト」を始めた。
親魚捕獲場やふ化場などサケ・マスの増殖施設も全道各地で被害が発生している。河川の増水による冠水や破損、土砂や流木の流入・堆積などで、各地区増協は早期復旧に奔走。ただ、十勝釧路、根室、北見などでは河川の水位が下がらず、ウライの冠水などで9月に入っても親魚を捕獲できない施設も出ている。
十勝釧路管内は広尾川捕獲場でウライなどが流出、さらに土砂の流入・堆積で川床が大きく変わり抜本的な復旧工事が必要。千代田捕獲場も河川水位が高く、川床も変わって「捕獲再開まで時間を要する」と説明する。
台風10号の被害は岩手県のワカメ種苗にも及んだ。釜石湾の佐須で生産できなくなったほか、北部でも被害が出ている。10月下旬ごろからの巻き込み作業で不足する可能性がある。吉里吉里は被害はないものの供給を多くは増やせない。唐丹は減産見込みの上、「アカクサ」が気掛かりだ。
築地市場の水産仲卸業者でつくる東京魚市場卸協同組合の伊藤淳一理事長は7日、都内で会見を開き、豊洲市場への移転延期について「大変ショック。組合員一丸となって取り組んできただけに残念」と述べた。
道漁連は8月末、平成28年度道産コンブ生産見込みを1万4701トンとした。6月末に示したものから約1900トン下方修正し、過去最低だった平成25年度実績(1万4931トン)を下回る予想。前年度実績比で12%減。平成18~27年度の10カ年平均比で19%下回る。
おぼろなど手すき職人の減少・高齢化が進む中、堺市の(株)郷田商店は昨年、新たな担い手を育成しようと「手すき昆布職人養成所」を開設した。同社職人3人が交代で指導し、ことし2月に1期生5人が約1年間の課程を終え卒業。4月から2期生1人が技術習得に励む。郷田光伸社長は「職人育成と併せて、手すきの価値を認めてもらえるようPRしたい」と意欲。大阪の食文化を支えてきた伝統技術を後世へと継承していく。
道漁連経由で道産魚介類を取り扱う全国の卸や商社でつくる「道ぎょれん会」の秋季取引懇談会が8月31日、東京都内で開かれた。北海道の主力商材である秋サケやホタテ製品の商戦に向け、熱心に情報交換した。
横浜町漁協のカレイ刺網は、マコガレイ中心に好漁だ。昨年同期と比べ3割増の水揚げ。浜値はキロ千円台と好値を付けている。
カレイ刺網は十数軒が着業。カレイ全体の7月末水揚量は前年同期比28%増の32トン、金額は同23%増の1600万円(税込)、キロ平均単価は同値の500円。
宮城県・石巻湾の種ガキ生産は、全国に出荷する渡波地区が3~4分作、自家養殖用中心の牡鹿半島方面は不作で必要量確保は数浜に限られそうだ。いずれも原盤1枚当たりの付着が100個以上の厚種はわずか。半島方面では原盤を残し最終盤の投入にかける浜、人もあるが、厳しさが増している。
渡波地区(県漁協石巻湾支所管内)は8月中旬以降の原盤投入でやや好転した。今季の約2割が投入された8月12、13日と、20日ごろの投入で50~60個の付着が多くなった。24、25日には一部の人が残りを投入し100個近く付いた。これで投入は終了した。
札幌市場の荷受カネシメ高橋水産(株)(高橋清一郎社長、電話011・618・2241)は、道産素材を使ったおせち料理の詰め合わせセット「北の漁師膳」を商品展開。ワンフローズン製法を売りに需要先の開拓を進めている。
おせちの具材を詰めた3段の重箱とキンキの姿煮で、1セット3~4人分。年間6千弱セットの売れ行き。具材は道産原料にこだわり、増毛産のタコやわらか煮、寿都産のシラスつくだ煮やボタンエビ、キンキなど。