道総研釧路水産試験場の3代目となる試験調査船「北辰丸」(255トン)が竣工、24日から道東太平洋でスケソ資源量調査を開始した。最新鋭の観測機器を備え、道東・道南太平洋、北西太平洋、オホーツク海の広範囲の海域でサンマ、スケソなど主要魚類の資源量把握や海洋環境調査などを実施。精度の高い資源解析や漁況予報などの情報提供で、北海道漁業の振興をけん引していく(12月15日付に特集掲載予定)。
網走漁協のタコ箱漁が好調だ。1月~11月17日の水揚げは昨年同期の2倍で434㌧。浜値もキロ500円台の好値を付け、金額は同80%増で2億6400万円となっている。
浜中漁協で海外製の太陽光発電機を搭載する船外機船が2~3年ほど前から増えている。円安や中東情勢の悪化で燃油価格が高止まりする中、発電に伴う燃油コストの削減策で注目。安価で充電作業の手間が要らない海外製が流通し、導入が広がっている。
宮城県のホタテ養殖産地で12日、北海道産半成貝の移入、耳づりが全域的に本格化した。小さかった昨年より成長の良い道内産が多い様子で、歓迎されている。変形貝や空貝(死貝)などもわずかで、引き続き十分な選別による大きめの健苗が望まれている。
昨年を上回る水揚げペースのシシャモ(11日、釧路港)
釧路海域のシシャモ漁は、低調だった昨年同期を上回る水揚げで推移している。魚体は小型中心だが、「徐々に大きくなってきた」と指摘する声も出ている。浜値は上げ基調だ。
加工販売など約30社でつくる「をぐら昆布系友会」(会長・山本博史株式会社小倉屋山本社長)は2日、大阪市立住吉区民センターでことし最後の「だしの取り方教室」を開いた。主婦ら参加13人に、一番だしの取り方や銘柄別の特長を教えたほか、だしがらの活用法も紹介、昆布の魅力を伝えた。
共和コンクリート工業株式会社(札幌、本間丈士社長、電話011・736・0204)の新技術「幼体移植式藻場造成法(モアシス)」で設置した噴火湾・砂原沿岸のハタハタ産卵礁が着実な成果を見せている。ホンダワラ類の幼体が順調に成長しており、ハタハタの産卵に期待が膨らんできた。
浜中漁協の養殖ウニの水揚げが順調だ。同漁協ウニ養殖漁業部会の佐藤勇人部会長は「日量で1人当たり2かご(1かご約30キロ)分ほどの上場。例年並みの出荷ペース」と説明。身入りもハシリは着業者間で格差があったが10月下旬には全体的に向上し、「例年並みのペースで順調に成長している」と話す。
ひやま漁協のスケソ延縄漁は12月1日に解禁する見通しだ。操業に先立って道総研水産試験場(中央・稚内・函館)が実施した日本海スケソ資源調査では、調査海域全体の産卵群分布量は前年並み6万2000トンと、依然低水準。2007~2009年級(7~5歳魚)群の豊度が低いとみられ、同水試では、今季の漁況を「前年並みの低水準」と予想している。
三陸沖に主漁場が形成されているサンマ漁は、6日以降、一部が東の沖合に移動し、10、11日は釧路、花咲港を中心に道東3港で日量1000トン以上が水揚げされた。
漁業情報サービスセンターによると、現在の漁場は八戸沖から久慈沖を中心に大型船が操業。11月10日前後に形成された厚岸沖125マイルの漁場は「三陸沿岸から南下せず沖合いに出てきたもの」とみる。