青森県漁連(二木春美会長)は23日、青森市の県水産ビルで通常総会を開き、2025年度事業報告と26年度事業計画など議案を承認した。25年度の総取扱高は262億6844万円で、前年度から6%増加。経常利益は7480万円(前年度比70%減)で、当期剰余金として6490万円(同75%減)を計上した。スルメイカが好漁となった一方、高水温の影響を受け減産が続く陸奥湾ホタテの取扱高は2年連続で100億円を下回っており、関係者らは危機感を募らせている。
「鉄工所は漁業者が日々沖に出るための補給線」。稚内工場で漁具の修理・製作を手掛ける株式会社城南村田ホールディングス傘下の株式会社YMスチールスズキ(石狩市)。その経営理念の下、地域の水産業を支える鉄工機能の維持に向き合う最中、青沼隆宏社長は今春衝撃を覚えた。若手技術者を抱え、稼働が活発に見えた地元同業の株式会社佐藤鉄工所が破産。技術や役割に見合った適正価格の在り方など鉄工、水産両業界が共存共栄を図っていく構造再構築の重要性をあらためて感じている。
札幌市中央卸売市場の水産物荷受・カネシメ髙橋水産株式会社(髙橋清一郎社長)は、道内産地と共同で前浜産素材を活用したオリジナル商品の開発に乗り出している。社内に商品開発チームを立ち上げて実施。第1弾は石狩湾漁協と連携し、生鮮出荷の規格外を有効活用するワタリガニのパエリアなど電子レンジ加熱調理品。今後も商品開発を進めて「MAEHAMA MAISON」と銘打ったシリーズ展開を目指す。
道総研さけます・内水面水産試験場は24日、今年の北海道の秋サケ来遊予測値を昨年実績比46.9%減の364万4700尾と発表した。予測通りの場合、4年連続の大幅減、2年連続の1千万尾割れとなり、増殖事業の効果が現れた以前に逆戻りする危機的状況。近年の小型傾向から沿岸漁獲量は1万トン割れが想定される。(詳報は6月29日付)
斜里第一漁協所属の定置業者・有限会社北洋共同漁業部(代表・伊藤正吉漁協理事)は今年からコンブ養殖の事業化に挑戦している。主力・サケマスの資源動向を見据え、新たな漁業資源・経営基盤の確立とともに、魚の産卵場やすみか、放流稚魚の隠れ場となる藻場の回復・造成を目指すプロジェクト。初年の実証試験はヨコエビの食害や波浪によるコンブの流出などが生じ、商業利用まで完全に育成できなかったが、要因を分析、改善策を見いだし、次年に臨んでいく。
昨年に続き大幅な減産となる青森県陸奥湾の半成貝は、終盤戦の6月中旬から水揚げが本格化した。目立ったへい死は見られないが、成長不足に伴い小型傾向。計画量に地域差はあるものの達成できる漁協は少ない見通し。今年の稚貝確保も厳しい状況の中、陸奥湾養殖の今後を案ずる漁業者は少なくない。県漁連まとめの半成貝計画量は前年実績比44%減の9460トン。昨年の高水温に伴う大量へい死や成長不足の影響で大幅に落ち込む。県漁連では「計画を下回る可能性もある」と厳しい見立て。現在の規定殻長は6.5センチ以上としている。
歯舞漁協(小倉啓一組合長)は、全国各地で藻場の再生・造成事業に取り組む日本製鉄株式会社と連携、コンブ資源の安定化と品質改善を目的に製鉄副産物の「鉄鋼スラグ」を使った実証試験を進めている。海藻類の生育に必要な鉄分を含む鉄鋼スラグと腐植土を混合した施肥材を2024年から雑海藻駆除区域に海中投入。今年は新たにコンブ漁場に近い砂浜にも埋設した。近年海洋環境が著しく変化する中、将来を見据え、海水温上昇などに耐えられる豊かな漁場づくりに注力していく。
日高管内の春定置は大型マグロの大量乗網に苦慮している。順調に獲れていた本マス(サクラマス)がマグロの来遊と同時に皆無に急変し、トキサケ、青マス(カラフトマス)も切れ、カレイなど他魚も低調。燃油高の状況下、5月下旬以降、マグロの放流のために網起こしを行うような状態が続き、定置業者は対策を切望している。
釧路市漁協のツブかご漁は今年もシケに阻まれる展開で、序盤は出漁日数が伸び悩み前年を大きく下回る水揚げとなった。三日市智央釧路つぶ籠漁業部会長は「近年はシケが多いが今年は特にひどい」と今後の海況安定・順調操業を切望する。一方、浜値は毛ツブが昨年並みの好値で推移している。昨年同様に6隻が4月から操業。ただ、同月8日にスタートした昨年に対し、今年は同月3日にかご入れした後シケが続き、15日まで開始がずれ込んだ。