小樽市漁協の仮分散が16日に始まった。採苗器には当初問題なく付着していた稚貝が、6月中旬のシケ後に脱落し、必要量の確保が難しくなっている。今後は他産地からの調達も視野に作業を進める方針だ。
いぶり噴火湾漁協の採苗作業が先週末でほぼ終了した。稚貝の成長は順調で必要数量を十分に確保。型が良く、ふるいの通しサイズは終盤で1分3厘。事前の調査段階では成長に不安もあったが7月に入り急成長。ナギ数も使えたことから例年より早い作業ペースとなった。
新物商戦を迎えた玉冷の消流状況は、キロ2000円台の相場高で序盤から出遅れた。消費地は4Sキロ1800円相場に期待し当用買いの状態。一方割安感が生じている陸奥湾産ベビーは量販店の売り場を席巻する勢い。新貝も大型で2000円割れの玉冷製品が出回りつつある。オホーツク産玉冷の消費停滞は否めず、内販消化の拡大を危ぶむ声が聞かれ始めた。
岩手県のホタテ採苗は浮遊幼生の付着がほぼ終わったとみられ、8月ごろからの分散で必要数量を確保できる見通しの地区が大半だ。ただ、気仙地区ではコツブムシによる稚貝食害への警戒や、付着種苗のサイズ懸念がきかれ、種苗の移入を模索する地区が出てきそうだ。8~10日、地種の割合が高い漁協を中心に回った。
オホーツク海けた引の北部(宗谷管内)、南部(オホーツク管内)合わせた漁場造成を含む6月末水揚量は10万8750トンとなった。計画達成率は37%。沙留が5割、宗谷、猿払村、紋別の3単協が4割超え。歩留まりは13%台に上昇したが、組成は3Sまたは5S主体と差のある状況。値決めはキロ190~120円と開きがあり、300円台を付けた浜もある。
加工貝(2年貝)の水揚げが落ち込んだ噴火湾では、来季出荷用の耳づり作業が終わり、施設に垂下したロープの割合は各単協とも6~7割とみられる。年度当初に設定した2019年度計画量は、いぶり噴火湾、落部、森が7000~8000トン、長万部も同規模を想定。順調に成長した場合は7単協(いぶり噴火湾、長万部、八雲町、落部、森、砂原、鹿部)合わせ前年度実績の約2倍、一昨年度の6割強に当たる4万トン前後の水揚げが予測できる。
人手不足や高齢化が進む近年の漁業現場。外国人技能実習生の受け入れや機械化で活路を見いだす漁家が増える中、網走漁協では東京農業大オホーツクキャンパス(網走市)に通う学生が大きな役割を担っている。一大イベントとも言えるホタテの稚貝放流には1日約850人のアルバイトがバックアップ。毎年8日間の短期間で終わらせる出荷作業に欠かせない存在となった。地域性を生かした人材確保に加え、作業の省力化も強化し課題克服に努めている。
噴火湾のホタテ加工貝(2年貝)出荷が終漁した。7単協(いぶり噴火湾、長万部、八雲町、落部、森、砂原、鹿部漁協)の2018年度シーズンは5月末で前年度比7割減の1万8400トンと大きく落ち込んだ。
道ほたて漁業振興協会は本年度、大量へい死した噴火湾地区に加え、新たに日本海地区のザラボヤ・へい死解明に向けた調査研究を強化。国内の生産・加工向け対策では製品の出荷遅れへの対応策としてリパック製品の拡充を図る。
13日の通常総会で本年度事業計画を決定。流通対策事業費は昨年度と同じ1億円を計上した。任期満了に伴う役員改選では髙桑康文会長はじめ全役員を再任。髙桑会長は「全体の水揚げは回復傾向にあるが生産・加工・流通面での課題が山積している」と述べ、難局を乗り越えるよう協力を求めた。
根室湾中部漁協は新たに幌茂尻沖の同漁協単有海域を利用したホタテけた引漁を始めた。一昨年から稚貝放流を進め順調に成長、1日から試験的に水揚げしている。サイズは大ぶりで、浜値もキロ300円台で滑り出し、ハシリは好値で推移。漁場の有効活用に加え、乗組員の雇用対策につながる新規漁業として期待も高く、来年からの本格操業を予定している。