カネヨ山野辺水産株式会社(宮城県塩竈市)は、従来の原料供給型の生産から加工度を高めた製品にシフトすることで、顧客の細かなニーズをつかんでいる。主力のタラを中心に、ホッケを使ったアイテムは量販店などから引き合いが強い。
岩手県のサケ種卵確保は20日まで、1億粒に届かず計画の69%にとどまった。河川そ上魚だけでは採卵計画の達成が難しいため、定置漁獲の秋サケを生かしたままふ化場に運び畜養して採卵する海産親魚の取り組みを続けるが、厳しさが増す。
岩手県のワカメ養殖で11月中旬、種苗糸の幹縄への巻き込みが本格化、出荷も始まった。成長は全域的に遅れ気味。8月末の台風被害により一部地域で不足する可能性がある。巻き込みは11月末ごろまで続く見通しで、成長促進と余剰発生、余剰分の融通による不足回避に願いがかかる。
気仙沼水産資源活用研究会が開発した「三陸まるっと わかめドレッシングノンオイル」=写真=が、「調味料選手権2016」の「素材がよろこぶ調味料部門」で最優秀賞を受賞した。昨年は同じブランドkesemo(ケセモ)の食品第一弾「気仙沼ホヤソース」が同賞を受賞しており、2連覇を達成した。
岩手県の秋サケ水揚げは盛漁期を迎えても伸びが弱い。14日から1万尾を超える市場が出てきたがかつてほどまとまらない上、日変動が大きい。関係者は手応えをつかめないまま焦燥を深めている。高値に張り付いていた価格は1万尾超えでメス、オスとも修正気配をうかがわせる。
新潟県の佐渡水産物地方市場で7日、寒ブリ水揚げが450尾とまとまり第1弾となった。両津湾の定置網で漁獲。中心の8~12キロサイズはキロ3500~1800円で競り落とされ、大型、好値でスタート。シケで荒れるこれから漁本番を迎える。
新潟県佐渡のエビかご漁で餌を入れる円筒形容器「餌かん」が大きな効果を挙げている。赤泊地区ではナンバンエビ漁獲が2割増え、餌のサンマが3分の1に減った船がある。餌の残りが見える透明な容器やかごから外れにくい頑丈な金属製も望まれている。
宮城県女川町のワイケイ水産㈱(木村喜昭社長・電話0225・53・4101)は、主にサンマとサケ、イカの鮮魚・加工品の卸・販売をしている。加工で一番力を入れているのはサンマのすり身。「味付秋刀魚すりみ」=写真=として、200㌘の冷凍パックで自社インターネットや近辺の物産店で販売。業務用にも作り、飲食店でもすり身汁などに使われる。
宮城県北部でワカメ種苗の挟み込み(種挟み)作業が始まった。「塩釜種」の出来が例年以上に良く、地種の不作を補う浜が多くなっている。浜、人によってはこれから入る「北種」の不足が深刻になりそうだ。
三陸のホタテ養殖で、北海道産半成貝(昨夏採苗)と当年貝(今夏採苗)の移入が始まった。岩手県の越喜来湾(大船渡市)に入った半成貝は殼長のばらつきが大きいものの9センチ前後中心、18キロ当たり250~280枚ほどと好成長。当年貝は分散した1浜で早くも死滅が見られるという。移入はまだ道内の一部産地の貝にとどまり、昨季と同様に遅れ気味だ。