道ほたて漁業振興協会(阿部滋会長)は今年度、近年の輸出主導型の価格形成で縮小した国内消費の回復対策を重点化。併せて需給バランス適正化に向けた輸出促進を継続し、平成30年度以降の生産回復を見据えた流通体制の整備を進めていく。15日の通常総会で事業計画を決めた。
広尾漁協の春定置はトキサケが不調だ。前年同期比9割減と好漁だった前年を大きく下回っている。途切れず捕れているものの、日量が伸び悩んでいる。一方、浜値は薄漁を映し高値推移。2キロ台は例年高くてもキロ1200円台だが、今季は2.6キロ前後でキロ1700円に付いている。
昆布森漁協の養殖カキが「仙鳳趾(せんぽうし)」ブランドとして定着している。市場流通業者や小売・飲食店など関係者のほか消費者にも着実に浸透。ふっくらした大粒な身と甘みのある濃厚な味わいが特長で、人気を集めている。産地では養殖業の確立で、コンブなどを兼業せずカキ一本で生計を立てる漁家も。後継者も多く、部会では産地視察などを通した若手育成にも力を注いでいる。
日報ビジネス(株)主催の「2017札幌パック」が21~23日の3日間、札幌市白石区流通センターのアクセスサッポロ(札幌流通総合会館)で開かれる。食品産業界のニーズに対応した包装に関わる最新の技術・情報・システムが一堂に集結する北海道内最大級の包装・食品産業イベント。23回目を数える今回は「環境に適した包装と安全・安心の食生活」をテーマに、平成27年の前回を上回る146社(321小間)が出展する。
えりも漁協の春定置はトキサケの水揚げが不振だ。5月末現在で数量は前年同期の1割にとどまっている。浜値は主体の3キロ台でキロ1500円と昨年より300円ほど高値に付いているものの、金額も同3割。昨年の好漁から一転して苦戦している。
海難防止・水難救済センター全道大会が3日、江差町の江差港新北ふ頭で開かれた。全道の救難所所員が参加し、救難技術競技や救助訓練を通じて海難救助の知識と技術を再確認するとともに、海難事故未然防止への意識を高めた。救難技術競技では、乙部救難所が総合優勝した。
マガレイが好漁していたいぶり噴火湾漁協の有珠支所では、活出荷でキロ100円台中盤の安値が続き、着業者はアカガレイ狙いの漁場に移動し始めた。ただアカガレイも依然300円割れが続いており苦戦を強いられている。
えりも漁協のツブかご漁は毛ツブが高騰している。6月現在、キロ160円と5年ほど前の倍値。イカ、秋サケなど主要魚種全般の減産で工場稼働の代替原料として引き合いが強まっている。一方、マツブは水揚げが順調だが、単価安で金額は前年同期を下回っている。
毛ツブは4月~5月末現在で数量が前年並みの300トン、金額は同33%増の5700万円、キロ平均単価は同33%高の190円。キロ単価は昨年100円の大台に乗り、今年はさらに上昇している。
同漁協は「5、6年前はキロ60円ほどだったが、独特の臭みなどを消す加工技術の確立でつくだ煮など加工品の幅が広がっている」と説明。加えて「今年は原料不足で引き合いが強まり、価格上昇に拍車が掛かった」とみる。
3月の早い段階から開始した、いぶり噴火湾漁協の耳づり作業は、数軒を残しほぼ終了した。成長は各地区とも良好で本数も例年並み。一部の地区でへい死が若干見られることから、漁業者は今後の管理に気を引き締めている。
各地区とも5月末で大半が終了した。礼文地区ホタテ養殖部会の平田順司部会長は「順調に成長し例年並みの本数を下げられた。へい死は1本で4~5枚程度(5月末時点)。昨年の今時期は水面から見ただけで相当死んでいたが、今年は問題ない」と安どする。
豊浦地区の漁業者は「昨季の減産を踏まえ、どこも例年より1~2割多く下げている。変形は少なく9割以上が健苗」と説明。同支所でも例年より多めの数量と見ており、来季の回復に期待を寄せている。
トキサケの活じめ出荷が北海道の各産地で定着する中、斜里第一漁協とウトロ漁協は今季、タッグを組んで、サケ・マスの共通ブランドの立ち上げに動きだした。14年連続水揚げ日本一を強みに高鮮度出荷で、地元・斜里町の活性化にもつなげていく。本格始動する来季に向け、良型のトキサケを活じめ・野じめの2種類で試験的に生産。しめ方や温度管理など研究している。