渡島噴火湾の耳づり作業は、6単協とも順調に進み終盤を迎えている。例年並みの成長でへい死や変形、欠刻も目立たない。ここ数年、遅い時期の耳づりでへい死が多発したことから、早めの開始で5月末には大半が終了。漁業者は夏場のへい死を回避できるよう気を引き締めている。
ウトロ漁協のホタテけた引が5月25日に始まった。今季は隔年周期の「豊漁年」。日量は1トン台で不漁年だった昨年の倍に伸長。ただ、漁獲対象外(2~3年貝)が例年より少なく、来季以降の資源動向を注視している。
「100年かけて100年前の自然の浜を」を合言葉に道女性連を中心に全道各浜で取り組む「お魚殖やす植樹運動」で、道漁連などは1日、当別町の道民の森内で恒例の植樹行事を行った。
道総研工業試験場は、ヒートポンプを活用したコンブ乾燥システムを開発。省エネに加え乾燥を自動停止する制御も実現、効率の良い乾燥作業が期待できる。試作した実証プラントの試験結果を踏まえ、協業化を想定した実用スケールの乾燥システムも設計した。
函館市の株式会社布目(石黒義男社長、電話0138・43・9101)は、小ロット・高付加価値商品や常温商品を拡充している。スルメイカなど主力原料の減産高騰、インバウンド(訪日観光客)や北海道新幹線開業による国内観光客の増加など原料、マーケットの環境変化を踏まえ、新たな需要層の開拓・獲得を図っていく。
昆布森漁協仙鳳趾地区の安田定祝さんは、長年ホタテ養殖に着業している。毎年春の大型連休明けに半成貝を搬入し10~12月の3カ月間で水揚げ。所有する加工場には水槽や紫外線殺菌装置を完備、殻付き・むき身の良質なホタテを全国に出荷している。
砂原漁協のカレイ刺網は、5月後半からソウハチの水揚量が急激に減少した。浜値はキロ100円台中盤と安値傾向。中には出漁を見合わせる着業者も出てきた。
網走漁協のエゾバフンウニは水揚げが伸び悩んでいる。雑海藻が例年以上に繁茂。着業者は「海藻に隠れてウニが見つけにくい」と話す。浜値は薄漁を映し、前年並みの高値で推移している。
道漁連は25日、道産水産物を扱う全国の取引先企業、産地加工業者、漁協などを招いた懇談会「道ぎょれん会」を札幌市のロイトン札幌で開いた。昨年統計史上初の100万トン割れとなった漁業生産の回復に全力を挙げるとともに、消費・流通の変化に対応した体制構築に取り組むことを強調。国内外への消流拡大などに協力を求めた。
白糠漁協のタコ縄が5月中旬に終漁した。今季は操業始期の昨年12月から順調な水揚げで推移。春の流氷来遊時にいったん漁が切れたものの終盤に再び上向いた。今季(12~5月)の累計水揚げは600トン弱と2年連続の好漁に。加えて浜値も上々で金額を大きく伸ばした。