コロナ禍により、飲食業界は時短営業や営業自粛を余儀なくされて苦難に直面している。一方で、集客を維持するため食材や調理品を通販・テイクアウトにして巣ごもり需要に応え、新たな購買層を獲得している店も出始めている。それを支えているのが冷凍技術。家で解凍しても店で食べるのと変わらない味。コロナ禍後、“冷凍ミールキット”のような形態に注目が集まっている。
昨年は新型コロナウイルス感染症の拡大で「3密」回避などに代表される生活様式の変化を水産物の普及促進に結び付ける取り組みが脚光を浴びた。北海道内の漁協や行政では、ドライブスルーやネットに着目した販売活動が活況を呈した。
北海道産カキは、今季の身入りも良好で生産量は潤沢とみられるが、むき身と殻付きの消流はコロナ禍によって明暗が分かれた。量販店は巣ごもり需要が継続し、むき身中心に堅調な動き。反面、飲食店など外食主体の殻付き消費は厳しさを増している。労働力不足で産地加工業者の処理体制も万全とは言えず、今後の消流に一抹の不安を抱えながら後半戦を迎える。
地域の潜在力を引き出す役割が期待されている地域商社。従来とは違った切り口で資源のブランド化や市場開拓などに奔走、北海道内の水産分野でもその動きが徐々に広がっている。コロナ禍で水産物流通が苦戦する中、既存の流通の担い手とは一線を画すユニークな存在として今後の活躍に期待がかかる。
道の駅「しかべ間歇泉(かんけつせん)公園」は2019年4月から(株)シカベンチャー(大関将広社長)が指定管理者として運営を担い、スタッフの意識改革や商品・売り場の改善、情報発信に注力。16年の開業以来右肩下がりだった売り上げ(間歇泉公園入園料と物販)は上向き基調へと転じ、今年度もコロナ禍の中で好調に推移している。また、緊急事態宣言に伴う春の休業期間を契機に、通話アプリで買い物ができるウェブ来店システムを導入するなど、コロナ対策も大きな話題を呼んでいる。
市場・水産卸をイメチェン! 札幌市中央卸売市場の荷受・髙橋水産(株)(髙橋清一郎社長)は、女性を中心に若手社員らで「イメチェンプロジェクトチーム(PT)」を立ち上げ、写真共有アプリ・インスタグラムを活用した情報発信に臨んでいる。市場に入荷した旬魚や食べ方をはじめ、社員の趣味なども投稿。「皆で楽しめ、それが外にも伝われば」と、社内コミュニケーションの活性化も意識し、今後もさまざまな活動を展開していく考えだ。
東日本大震災からの復興を目指し、岩手県釜石市で漁業支援に当たってきた釜援隊(釜石リージョナルコーディネーター)の齋藤孝信さんが、支援継続のため任意団体「漁(すなど)り舎」を設立した。釜援隊の活動は今年度で終了するが、市は地域活動の担い手をサポートする事業を12月下旬に始める計画。応援したい団体を指定して市にふるさと納税ができる制度だ。団体の認定に向け奔走中の齋藤さん。「釜石の豊かな海と水産物の魅力を広く発信したい。交流人口拡大のため多くの人に応援してもらえれば」と期待している。
近年、海洋汚染の主要因としてマイクロプラスチックの問題が注目されており、欧州に限らず多くの国々でプラスチックごみの削減に向けた規制強化が進んでいる。日本では、2019年6月に政府がプラスチック資源循環戦略を策定しており、同戦略に含まれる目標を達成する手段の一つとして、プラスチックのリサイクルの促進や、代替素材の導入が期待されている。SDGs(持続可能な開発目標)の姿勢がより普及した現在、日本はそのような目標に向け、食品容器包装の変革が必要不可欠となっている。
歯舞漁協のロングセラー商品「はぼまい昆布しょうゆ」が今年、1990年の販売開始から節目となる30年を迎えた。誕生当時は漁協による商品開発が珍しい時代。地道な営業活動に加え、テレビCMや地域団体商標を取得するなどし、今では全国区のブランドとして存在感を発揮している。
様似町の丸富水産(株)(髙橋求幸社長、電話0146・36・3221)は、ボイル、ブランチングを主体に通年でタコの加工を手掛け、全国に販売している。特に近年は主力商材・秋サケの水揚げ低迷が続き、第二の柱を強化。町のふるさと納税返礼品など個人向けに調味付けも商品展開している。