気仙沼遠洋漁協(宮城県気仙沼市、鈴木一朗組合長)など4者は、ヨシキリザメとメカジキ(共に延縄漁)を対象とした漁業改善プロジェクト(FIP)を始めた。漁獲ルールや管理基準値の設定など、海洋管理協議会(MSC)認証の予備審査で判明した課題の改善を図り、持続可能性に配慮した漁業であることを証明。2026年までに同認証取得を目指す。
岩手県産「三陸わかめ」の今季初入札会が16日、大船渡市の県漁連南部支所であった。塩蔵の上場は181トンで、初回としては東日本大震災以降最多。平均単価(芯抜き)は10キロ8051円と前年同期比28%安となった。新型コロナウイルス感染症拡大に伴う消費の冷え込みなどが要因とされるが、生育は順調で、品質も上々。原藻ベースで約1万5千トン(昨季実績1万3425トン)の生産を目指す。
岩手県宮古市の宮古漁協(組合長・大井誠治県漁連会長)は18日、海面養殖している「宮古トラウトサーモン」の今季出荷を始めた。市魚市場に活じめした3.3トン(1963尾)を上場し、最高値はキロ1450円。2季目を迎えた実証試験は好スタートを切った。秋サケなど主力魚種の水揚げ不振が近年続くなか、新たな地域ブランド創出に期待が高まる。100トンを目標に7月中旬まで週1回のペースで水揚げし、県内外への流通を図る。
宮城県産養殖ギンザケが10日、今季初めて水揚げされ、女川魚市場に入荷した。落札価格はキロ900~870円、平均879円。コロナ禍での巣ごもり需要を背景に、量販店向けが安定化するなか、昨季を若干上回る初値について「適正価格」ととらえる関係者は多い。成育はおおむね順調で、水揚げは7月下旬ごろまで続く。
岩手、宮城両県で始まった今季のイサダ(ツノナシオキアミ)漁は9日現在、浜値がキロ250円前後の高値相場になっている。昨季は記録的な不漁で在庫がほとんどないうえ、漁模様の回復もみられず、年々高まる需要に供給が追いついていない。不漁が価格高騰を招く悪循環に関係者の表情はさえない。
世界の養殖生産量は過去20年間で約4倍に拡大し、今後もアジアを中心に成長が見込まれている。一方、日本国内も回遊型魚類の資源低迷などから存在感が増している。特に回転ずしなどで人気のマグロやサーモンが脚光を浴びて、サーモンは養殖後進地の北海道、岩手県でも事業化を視野に入れた取り組みが進行している。増殖事業を含め技術・資機材の開発動向などの一端を紹介する。
東日本大震災の発生から11日で丸10年の節目を迎える。巨大地震と大津波、そして原発事故という未曽有の複合災害に見舞われた三陸地方。浜が負った傷は深かったが、この10年の間、復興に向けた取り組みはたゆみなく続けられてきた。漁業資源の減少、コロナ禍における魚価低迷、増え続ける原発汚染処理水……。新たな逆風にあえぎながらも、三陸の漁業者や加工業者らは挑戦をやめず、歩み続ける。
宮城県産「三陸わかめ」の今季初入札会が2月24日、気仙沼市の県漁協わかめ流通センターであった。ボイル塩蔵の上場は前年同期比17%増の110トンに上ったが、平均単価(芯抜き)は10キロ7292円と26%安。不安定な海況や新型コロナウイルスの影響が原因とみられ、東日本大震災前の水準となった。
北太平洋での漁業資源の保護・管理を協議する国際機関「北太平洋漁業委員会(NPFC)」の第6回会合が2月23~25日の3日間開かれ、2021年と22年漁期のサンマの総漁獲枠を現行措置の40%削減の年33万3750トンとすることで合意した。公海の漁獲枠も同様に削減とすることで一致。記録的な不漁を受け、資源保護の徹底が急務と判断し、漁獲枠の削減を提案してきた日本の主張が認められた。ただ、関係者は「資源回復にはまだ不安が残る数字」と認識。具体的な国別漁獲割当の設定が今回も持ち越しになるなど今後への課題は残っている。
1月10日に開幕した日本海沿岸のニシン刺網は、来遊遅れやシケの影響などで好漁だった昨年を下回る漁模様で推移している。主産地・石狩湾漁協の着業者は「漁期後半の挽回に期待したい」と漁況を注視。一方で低調ペースを背景に生鮮流通、数の子の加工需要の引き合いが堅調。ただ流通関係者らは「末端の消費量が増えている印象はない。昨年のように石狩湾漁協だけで日量100トン超が連日続く展開になると、相場が崩れるだろう」と警戒する。