富山県以西の日本海で6日、ズワイガニ漁が解禁された。石川県では、メス「香箱ガニ」の最高級ブランドとして県漁協が今年新設した「輝姫(かがやきひめ)」の初競りで、橋立漁港(加賀市)の1尾が30万円の最高値を付けた。昨年の初競りで最高値が500万円だったオス「加能ガニ」の最高級ブランド「輝(かがやき)」には同漁港の1尾が認定され、100万円で落札された。
全国のノリ産地に先駆け、宮城県漁協は22日、県産乾のり「みちのく寒流のり」の2022年度共販を始める。過去2シーズン、コロナ禍や天候不順などの影響で販売実績は振るわなかった。今季の出荷計画は前年度実績比3割増の3億5千万枚。コンビニのおにぎり用として宮城産の引き合いが強まる中、高品質な製品で単価高も狙う。
宮城県塩竈市で、市場に流通しにくい未利用魚を活用した「塩竈フィッシュバーガー」が誕生した。水産加工のマルサン松並商店株式会社(同市、松並理恵社長)などが展開する「海の宝物プロジェクト」の一環。漁獲資源の有効活用や漁業者所得の向上を図ろうと、傷物のマダラを使って地元の高校生と共同開発した。ご当地バーガーとして売り出し、観光振興や交流人口の増加にもつなげる。
真空包装機国内最大手の株式会社TOSEI(東京都品川区、谷嶋和夫社長)は18、19の両日、仙台市の産業見本市会館サンフェスタで展示会を開いた。賞味期限切れによる食品ロスの削減を目指す機運が高まる中、高鮮度保持が可能な真空包装機への関心度もアップ。三陸・常磐など東北地方の水産加工会社を中心に約200社が来場した。
岩手県漁連は10月26、27の両日、2022年度第1期(11月分)県産アワビの値段を決める事前入札会を盛岡市の県水産会館で開いた。123.9トン(前年同期比7%減)の水揚げ予定数量に対し、10キロ当たりの平均単価は13万7011円(同29%高)。近年では恵まれた漁場環境による歩留まり改善が見られ、好漁への久々の期待感が相場を押し上げた。
ミノリフーズ株式会社(宮城県石巻市、渋田大和社長、電話0225・21・2704)の調理済みレトルトパウチ商品「オラの金華味 鯖水煮」が注目を集めている。サバの水煮では珍しい包装形態だけでなく、さまざまなレシピで楽しめるよう半身をそのまま詰めた点も特徴。情報番組が企画したふるさと納税の人気返礼品ランキングで1位に選ばれた。地元ブランド魚のPRにも一役買う。
2022年度の岩手県のウニ漁が終了し、県漁連の生ウニ(むき身)共販実績(8月末現在)は数量99.7トン(前年同期比6%増)、金額12億7220万円(同38%増)、10キロ平均単価12万7641円(同30%高)と、いずれも東日本大震災後で最高だった。海況や天候に恵まれ、コロナ禍に伴う内食需要も追い風となった。
イオンリテール株式会社は全国に先駆け福島県産水産物を販売する「福島鮮魚便」について、18日に開業した横浜市内の「イオンスタイル天王町」にも設置した。常設店舗は関東を中心に15店舗となった。神奈川県では初の常設店となり販路を拡大させる。また、3年ぶりに試食販売も再開させ、対象商品の販売数量は前年比で3倍を目指す。福島県産水産物が再び全国で身近な存在になるよう働き掛けていく。
宮城県産生食用むき身カキの出荷が11日、始まった。県漁協石巻総合支所で開かれた初入札会には前年同期比22%減の10.49トンが上場。10キロ当たり平均単価は同28%高の2万8800円、最高値は3万6千円だった。全体的に小ぶりながら、懸念された卵持ちはほとんど見られなかった。
宮城県は、2026年度までに秋サケの稚魚放流を年間6千万尾などとする「さけます増殖振興プラン」を見直した。深刻な不振が続く来遊実績を受け、目標の達成は困難と判断。種卵確保や回帰率回復といった安定的なふ化放流事業の再構築に軸足をいったん移し、厳しい運営を強いられている放流団体の集約化なども進めていく。