渡島地区水産技術普及指導所は、養殖コンブに付着するヒドロ虫類(通称「毛」)の生態把握調査に取り組んでいる。2年目となった昨年度も引き続き道南海域で分布調査を行い、新たな出現種も含め5種類確認。津軽海峡側で優占度の高いモハネガヤの飼育実験では水温11、13度の条件下でポリプ(基質に付着している状態)が比較的成長したことも分かった。また、養殖施設に付着板を垂下し、基質選好性などを把握する調査も進めている。
オホーツク海沿岸の漁場造成は、4月末で前年同期比37%減の1万2200トン余りとなった。悪化していた歩留まりは6~7%台と昨年並みに上昇。現時点の組成は5S、6S中心で昨年同様に小型だが、漁協・加工関係者は今後の推移を見守っている。浜値はキロ200円台で始まった。
ボタンエビを水揚げする渡島噴火湾3単協(落部・森・砂原)のエビかご春漁は、開始から低調なまま終漁した。浜値は大がキロ8千円程度に上昇したが、終盤に値を下げる展開となった。一方で漁期後半は漁獲対象外の小エビが増加。秋漁以降に期待が持てる漁況となった。
4月1日付で道水産林務部長に就任した野村博明氏は同27日、記者会見し、水産施策遂行への抱負を語った。秋サケ、コンブ、ホタテなど主要魚種の生産回復・安定化やウニの陸上養殖など新たな増養殖、ブリ、マフグなどの有効活用・需要拡大といった海洋環境の変化などに対応した生産・流通体制の構築を重点施策に列挙。併せて新規就業者の確保・定着など担い手対策を進めていく考えを示した。
函館市の合同会社EGAO(電話050・8880・9145)が自社開発の昆布万能調味料を基盤に取り組む「函館産真昆布出汁(だし)味(以下・真昆布出汁味)」の食品プロデュースが脚光を浴びてきている。今年に入って菓子や水産珍味の地元メーカーとのコラボ商品が相次いで誕生。「真昆布出汁味」の認知・地位確立で商機拡大や付加価値創出、地域活性化につなぐ食の展開に向け、近くキッチンカーでのから揚げ販売にも乗り出す。昆布万能調味料は真昆布・根昆布・がごめ昆布・ダルス・アカモクの函館産海藻5種のうま味を濃縮した「極UMAMI美人」。2021年に発売した。
稚内漁協のウニたも採り漁は4月1日にノナ採りが解禁した(声問地区は5月の連休明け)。序盤の漁況に対し、着業者は「例年に比べてコンブが極端に少なく、身入りも芳しくない」と強調。盛漁期となる6月以降の身入り向上に望みをつなぐ。
ホタテ玉冷の2026年度消流は、引き続き輸出主導とみられるが、オホーツク海の組成が小型となれば需給バランスを不安視する関係者は少なくない。米国は保水加工向けの日本産玉冷需要が大型サイズの減少、製品高によって減退。ベトナムなど第三国経由の保水加工製品も吸い込みが弱い。すしマーケットなど外食系から小型に一定の引き合いは見込めるが、複数の関係者は「米国需要に陰りが見える」と指摘しており、新シーズンもオホーツク海の組成に注目が集まっている。
食品用凍結装置の性能を科学的・客観的に評価する認証制度が始まった。ユーザーが科学的根拠で装置の選択が可能となり、装置メーカーとユーザー間のミスマッチの解消を狙う。冷凍食品産業全体の品質・技術向上にもつなげられ、優れた商品の誕生を後押し。その恩恵は冷凍食品を口にする消費者にも還元されるものと期待される。
紋別市の株式会社光進水産(齊藤則光社長、電話0158・24・3300)は紋別産の加工品でブランディングに挑んでいる。原料から加工・包装までプレミアムを追求したホタテの玉冷を皮切りに、昨年サクラマスのとばを商品化。今年はホタテのオイル漬けを打ち出した。商品表記に「北海道紋別齊藤」と産地・名字を入れた統一デザインでアプローチ。自社のネット通販や紋別市のふるさと納税返礼品に加え、道産食品専門店、百貨店などの販路開拓にも取り組んでいく。
道総研中央水産試験場加工利用部は、道産マホッケの鮮度を生かした高品質の生食用冷凍スキンレスフィレーを開発した。脂の乗りが良い夏場に日網操業で古平漁港に水揚げされたホッケを、東しゃこたん漁協の加工場で当日に加工処理、急速凍結して製品化。試食調査で料理人から高評価を得て、研究協力の東しゃこたん漁協、札幌市中央卸売市場の荷受・カネシメ髙橋水産株式会社と実用化、販売展開に動き出している。