西村康稔経済産業大臣は14日、東京都中央区の全漁連本所を訪れ、東京電力福島第一原発のALPS処理水の海洋放出計画を検証した国際原子力機関(IAEA)の報告書を説明し、理解を求めた。全漁連の坂本雅信会長は「科学的安全性と社会的安心は違う」などとし、あらためて「反対」の立場を表明した。
マルハニチロ株式会社は、2023年秋季の新商品として33品、リニューアル品として7品を9月1日から順次発売する(一部7月発売)。外食や介護施設など食の提供現場では、人手不足により調理に対する負荷が高まる一方、消費者の意識には節約志向がみられている。このような環境下で、市販用商品では個食対応と健康への取り組み、業務用商品では簡便調理をテーマに開発した。
株式会社ニッスイは、2023年秋・冬の新商品41品、リニューアル品26品を9月1日から順次発売する(一部7月発売)。「お客様の多様化するニーズに寄り添い、食でWellness Lifeの実現に貢献します」をコンセプトに、「Healthy」「Smart & Quick」「Satisfaction」をテーマとした商品を開発した。同社はスケソウダラの俊敏な動きの源となる「速筋」のタンパク質がとれる「速筋タンパク」シリーズを展開。拡充する同シリーズに「太ちくわ」を追加。バータイプでは「おさかなバー チーズとトマト」を発売する。また、市場が拡大する「機能性表示食品」では、EPAとDHAを配合したスティックタイプの魚肉練り製品「記憶力を維持する EPA+DHAチーズ in スティック」、減塩ニーズに応える瓶詰「減塩30% 鮭めんたい」などを発売する。
国内で年間50万トンの水揚げを誇るホタテ。主要商材の玉冷は昨年から続く円安に伴い海外需要がけん引する形で新物シーズンを迎えた。しかし順調に動いていた輸出はこの数カ月で軒並み停滞。消費低迷で各国の在庫が滞留し、価格修正を待つ様子見の情勢に入ったことが大きな要因とみられる。製品相場は下げ基調の様相。中心サイズの3Sでキロ2千円台の情報も漏れ伝わってきた。動向を注視する内販の引き合いも低調となり、底値を探る展開に移っている。
住友ベークライト株式会社はこのほど、新たな包装形態である“スキンパック”を体感できるポップアップショップイベントを東京・代官山で開催した。食材のおいしさや長持ちといった機能のほか、見た目の真新しさをPR。訪れた人たちの関心を集めていた。スキンパックは、トレーや台紙などの上に製品を置き、その上から加熱したフィルムをかぶせて真空引きをすることで密着させる包装形態。酸素バリア性のある「おいしさスキン」は同社が開発した日本初のバリアスキンパックフィルムで、日本では同社だけの技術という。高い追従性も独自技術で、針のようにとがったものや団子のような軟らかいものなども形を崩さずに包装することができる。
東京都の株式会社BKTC(小瀧由貴社長)が独自配合の「薬膳餌」を使用し、北海道で生産したトラウトサーモン(ニジマス)「薬膳サーモン」が7月5~18日の2週間、大丸札幌店地下1階食品売り場に登場した。「北辰鮨」で握りずしや刺身などを提供。併せて小瀧社長自らが催事場でハンバーガーを店頭販売(11日で終了)。「尿酸値の上昇抑制」の機能性関与成分「アンセリン」含有などの特長を発信した。
東京都・豊洲市場で10日、礼文島の船泊漁協がブランド化に取り組んでいる大型ホッケの「れいか」が2箱初入荷した。高級グレードのホッケを扱う仲卸業者が「鮮度の高さは通常品と明らかに違う」と1箱仕入れ、「昨年は銀座などの高級有名店が購入していった」と、今季の販売拡大に期待している。
健康的な食生活への関心は高いが、価格の高さや調理の面倒さで自炊の選択肢から外れがちな魚料理。そんな時流を踏まえ、加工食品・調味料メーカーのキッコーマンは、食事がおろそかになりやすい働く若い世代に向けた飲食事業「FISH A WEEK 週一魚」を展開している。イートイン、移動販売、テークアウト、デリバリーと4方向から「週に1度は魚を」のコンセプトで、消費者に新感覚の味わいを提供。商機を捉えながら魚食拡大につなげている。
オイシックス・ラ・大地株式会社は20日、アップサイクル商品によるフードロス解決型ブランド「Upcycle by Oisix」の新商品として、未利用ワカメを活用したスナック菓子の販売を始める。「穴開き」のため規格外となり、年間100トンにもなる廃棄原料に光を当てた。子どもにも食べてもらいやすい菓子として提供することで、家族で考える食育の機会にもつなげる。
4日付で就任した水産庁の森健長官と魚谷敏紀資源管理部長、坂康之増殖推進部長らは同日会見し、今後の方針や抱負を語った。激変する漁業環境にあって課題が山積する中での新体制スタート。「浜の資源を有効活用して活性化し、もうかる漁業を作りあげていく」と語り、漁業者の所得が向上し、加工・流通業者が円滑に事業を行えるよう、各施策に取り組んでいく。