網走湖でシジミ漁に着業する西網走漁協の嶋田一生さん(嶋田漁業部代表)は「漁師の格好良さを多くの人に伝えたい」との思いから、シジミの商品開発をはじめ活躍の場を広げている。足掛かりに商品化した「八月のしじみ粥」はクラウドファンディングで販売。認知度が向上し網走市のふるさと納税返礼品にも採用された。次なる仕掛けも進行中で、家業と並行しながら網走水産業をアピールしている。
豊洲市場に隣接する観光施設「豊洲 千客万来」が2月1日にオープンする。東京都の公募で選ばれた温浴・宿泊施設の運営で有名な万葉倶楽部株式会社がプロデュースする。水産仲卸棟と同じ6街区で開設され、食楽棟(商業棟)「豊洲場外 江戸前市場」と温浴棟(温泉・ホテル)「東京豊洲 万葉倶楽部」の2エリアで構成する。水産物の魅力を発信・体験できる施設として期待されている。
水揚げ低迷が続く北海道のコンブ。生産量を示す道水産物検査協会の格付実績は、3月末までの累計(最終実績)が1万2千トン程度にとどまる予想で、過去最低だった前年度実績こそ上回るものの、大幅な回復には至らず、本年度も低水準の生産となる見込み。
常呂漁協の若手漁業者で構成するマスコスモ合同会社(柏谷晃一社長)は、6次化の取り組みを一段と拡大している。無添加商品の開発・販売を継続しながら、地場産原料を提供する飲食店舗を年々拡大。出前授業を続けながら昨年は札幌の専門学校に食材を提供し食育事業にも貢献した。「オイシイ。でツナガリタイ。」のコンセプト通り、多角的な運営が実を結んでいる。近く海外輸出にも挑戦する計画だ。
常呂漁協の若手漁業者で構成するマスコスモ合同会社(柏谷晃一社長)は、6次化の取り組みを一段と拡大している。無添加商品の開発・販売を継続しながら、地場産原料を提供する飲食店舗を年々拡大。出前授業を続けながら昨年は札幌の専門学校に食材を提供し食育事業にも貢献した。「オイシイ。でツナガリタイ。」のコンセプト通り、多角的な運営が実を結んでいる。近く海外輸出にも挑戦する計画だ。
燃油・資材価格の高騰、地球沸騰化時代の到来とも表される気候変動による海洋環境の変化などの影響に見舞われた昨年の北海道の水産業。新年は東京電力福島第一原発・ALPS処理水の海洋放出に伴う中国の日本産水産物禁輸措置などの対応が引き続き課題となる。年頭に当たり、道水産林務部の山口修司部長と、道漁連の阿部国雄会長に展望を聞いた。
神奈川県内でマグロの「血合い」に着目し、産業振興につなげる動きが本格化している。全国的にも知られる「三崎マグロ」に新たな価値を見いだすもので、県を中心に研究機関が機能性を実証。地元の産業界でも研究会が発足し、メニュー開発やイメージアップに向けた活動などに乗り出した。注目成分を新たな強みに、県も市も地域振興に本気の構えだ。
斜里第一漁協定置部会は11月30日、札幌駅前通地下歩行空間(チカホ)北3条交差点広場で「鮭漁師祭り」と銘打った斜里産のPR・販売イベントを初めて開いた。定置業者や加工業者の6事業者・団体が連携。水揚げ日本一のサケをはじめホッケ、ニシン、キンキなどの水産品を多彩に取りそろえ、知床・斜里町の魅力を発信した。
道東地区で2店舗を展開する株式会社東武が中標津町に構える大型店「東武サウスヒルズ」は、道東で水揚げされる旬商材の販売で、余剰分をすぐに自店で冷凍加工・真空包装し、年末商材に切り替える商品戦略を展開している。従業員のマルチ化で人手不足の課題を打開しながら、ロスの削減と商品の充実を実現。一方、購買層では地元・日本語学校の留学生、近郊を含めた農家や加工会社の技能実習生といった在住外国人を来店客増加の切り口に着目している。
温暖化による海水温の上昇で、宮城県で本来は東北より南に生息するチダイの水揚量が急増している。西日本ではマダイが旬を外れる夏にも味が良いことから重宝されるが、なじみの薄い県内では低単価などを理由に敬遠され市場に流通しにくい「低利用魚」。仙台農業テック&カフェ・パティシエ専門学校(仙台市宮城野区)の学生がおいしく食べて活用しようと、利益アップにもつながるレシピを考案した。