紋別漁協の底建網でホッケ、マダラが好漁している。多い船は日量10トン前後の水揚げ。漁場間で魚種ごとに数量差はあるものの大半が好調だ。ホッケはローソクが少なく良型主体。一方、浜値はホッケがキロ100円台後半と前年同期より約2割高の半面、マダラは100円前後で2~3割の安値に振れている。
寿都町漁協のコウナゴ漁は4月26日に解禁し、5月29日現在の漁獲量は同漁協全体で561キロ、金額は163万円(税抜き)。依然として厳しい漁模様が続いている。
えさん漁協尻岸内地区の養殖コンブは、5月25日にミツイシの収穫が始まり、生産作業が本格化している。昨年の採苗と種付けする時期が遅れたものの、大きな影響なく生育。実入りも順調に進み、着業者は今後のさらなる成長に期待を寄せている。
函館市漁協の函館サーモン養殖部会が手掛けるトラウトサーモンの水揚げが5月末に始まった。1尾当たりの平均重量は3キロ強、大きい個体で約5キロに達するなど順調に成長。生残率も約80%と高く7月上旬まで週1回のペースで水揚げ、昨年の倍となる約9千尾の生産を見込んでいる。同部会の松川雅樹さんは「イカの不漁が続く中、函館地域の新たなブランドとして根付かせたい」と力を込める。
オホーツク海沿岸の本操業は、北部に続き南部(雄武・沙留・紋別・湧別・佐呂間・常呂・網走・西網走漁協)でも始まった。常呂は日産420トン、紋別、湧別は290~280トンの水揚げ。
株式会社ニッスイ(東京都港区、浜田晋吾社長)と広田湾漁協(岩手県陸前高田市、砂田光保組合長)が広田湾内などで試験養殖するギンザケが5日、初水揚げされた。今季はいけす2基で150~200トンの活じめ出荷を計画。刺身やすしたねに加工し、高まる生食需要に対応する。環境に配慮した持続可能な生産体制を確立し、2025年秋ごろの事業化を目指す。
宮城県石巻市、石巻専修大、株式会社木の屋石巻水産(同市)、酒田米菓株式会社(山形県酒田市)、食品卸の株式会社かね久(仙台市若林区)の5者は「オランダせんべい 鯨大和煮風味」を共同開発し、7日に発売した。鯨肉の加工時に出る端材を有効活用。60年以上にわたり愛され続けている木の屋伝統の味を基に、なじみの薄い子どもでも食べやすい菓子に仕上げた。産学官連携で鯨食文化の継承と地域活性化、持続可能な開発目標(SDGs)の達成につなげる。
ホタテの新物商戦を展望する道水産物荷主協会(根田俊昭会長)主催の第30回全国ホタテ大手荷受・荷主取引懇談会が5月28日、京王プラザホテル札幌で開催された。昨年の2倍近い供給量が見込まれる冷凍ボイルの安定的な消化や、国内消費が鍵を握る玉冷の冷静な価格形成に期待する意見が示された。中国の禁輸以降、輸出促進と内需拡大の維持継続が今年の焦点となる。
食品機械・技術の展示商談会「FOOMA JAPAN 2024」(日本食品機械工業会主催)が4~7日、東京ビッグサイト東棟全館で開催される。47回目の今回の出展社数は過去最多の982社。“突破口”を意味する“Breakthrough FOOMA”をテーマに、出展企業が生み出すさまざまな解決策は食品製造業の理想に気付けるものであり、業界の未来を創造していく。オープンイノベーションの機会創出や優れた研究開発の成果を顕彰するアワードなど多彩な企画で盛り上げる。食品工場の省人化や生産効率化、衛生管理など食シーンの多様性に応える最先端の製品・技術・サービスが集結。アジア最大級の食品製造総合展とした活気あふれる4日間になるものと期待が高まる。
東京都・豊洲市場の北海道産ニシン消流は5月下旬も脂が乗った商材が入荷している。仲卸業者は「この時期としては珍しく身質がとても高い」と驚く。また、例年脂肪が多いのは夏のオホーツク海産が定番だが、現況は苫小牧・鵡川産が中心。リピート購入する飲食店が出ている。