日高中央漁協様似地区のツブかご漁は4隻が着業、今年は目立ったシオムシ被害がなく昨年を上回る水揚げとなっている。第三十八漁吉丸の山中孝俊さんは「潮回りは悪いが数量的に昨年よりなんぼかいい」と言う。様似支所も「4月からの集計で昨年より3~4トン多い」と話す。
シオムシはツブかご漁の天敵。一昨年の夏場のように被害がひどいときは、餌の冷凍イワシが食べられ、かごを仕掛けた翌日には骨しか残っていないことも。そのためツブのかご入りが悪くなり水揚げ減少を招く。今季は「沖側では見えるが全般的に気にならない程度」と山中さん。
オホーツク海けた引漁は、11単協合計で9月末現在、17万6500トンを水揚げした。合計の計画量に対する進ちょく率は96%。猿払村が3万8300トン、宗谷が2万4700トン、紋別が2万2300トンなど。猿払村、頓別、枝幸、沙留の4単協が計画超え。数単協は来年の海区でも操業。一方、値決め価格はキロ200円前後で推移している。
アンリツインフィビス(株)が食品工場向けに提案している総合品質管理・制御システム「QUICCA(クイッカ)」は同社主力分野である金属検出機やエックス線異物検出機、重量検査機などからデータを蓄積して生産に関する問題点の解析などユーザーの生産活動をより確実に、具体的に下支えしている。
公益財団法人イオン環境財団が主催する第5回「生物多様性日本アワード」の授賞式が9月26日、東京・渋谷の国際連合大学で開かれた。優秀賞を受賞した宮城県漁協からは志津川支所戸倉出張所の阿部不二夫所長と戸倉カキ生産部会の後藤清広部会長が出席し、活動内容を報告した。
青森県下北、大間漁協の「アラメコンブ」(標準和名ガゴメ)の落札価格が10キロ平均5万5千円に跳ね上がった。北海道のガゴメが不作といい、代替需要で価格が例年の2倍を超えた。1日のコンブ操業で10万円前後を稼ぐ漁家が増え、「アラメさまさま」といわれる。同漁協はマコンブを含め3年ぶりの3億円に期待をかける。
青森県むつ市は9月25日、新大畑町魚市場の完成式典と祝賀会を同市場などで開催した。いまの市場の老朽化に伴う新設。閉鎖式構造の高度衛生管理型で、海水井戸や紫外線滅菌装置、海水シャーベット製氷機、冷蔵庫などを整え鮮度保持にも力を発揮。衛生と鮮度の両面で品質アップが図られ、魚価向上に大きな期待がかかる。開場は来年4月を予定。
日高中央漁協のコンブ採りが終漁した。全8地区延べ採取日数は昨年を47日下回る94日で、減産の見通しという。長さなど品質は浜でばらつきがあった。
鵜苫の採取日数は昨年比1日減の11日。今季は薄生いで「当初7、8回採れればとみていた。11回操業できるとは思わなかった」と向井進副組合長。ただ波があるなど条件が悪く1日当たりの水揚げは少なかったという。加えてシケ後の拾いコンブも寄らず「昨年を下回る生産量になるだろう」と見込んでいる。実入りは上々も長さが短く変色コンブも多かったという。
ひだか漁協は、「はるたち(春立)」「三石」の水揚げ漁港を冠し、ブランド化に取り組む船上活じめブリの鮮度保持対策で、今季、魚体温度計を新たに導入した。水揚げから需要先まで低温管理を徹底。消費者への安全・安心の提供に努め、前浜産ブリの訴求力を高めていく。
魚体温度計(佐藤計量器製作所製)はハンディー型で、腹部に温度センサーを差し込んで計測。春立、三石の両漁港に各1台を配備した。
帯広地方卸売市場(株)(高橋正行社長)は今季も十勝産を主体にマツカワの拡販に取り組んでいく。活魚・活じめ・生鮮に加え、冷凍フィレーを製造・供給。特にアニサキス問題で冷凍フィレーの引き合いが見込まれ、取引先の需要に応えていく構えだ。
マツカワは9月から11月中旬にかけて十勝沿岸の秋サケ定置やシシャモけた引などで水揚げされている。同社は平成24年に消流拡大に乗り出し、取扱量は25年が5トン、26年が8トン、27年が9トンと年々増加。昨年は漁期後半に水揚げが切れ、4トンにとどまったものの、十勝産を中心に、噴火湾や日高、釧路、根室の他産地からも買い付けている。
紋別漁協の延縄漁は、マダラ、カスベとも水揚量が振るわず苦戦した。ただ底建網開始前最後のマダラは2隻がまずまずの水揚げ。9月前半のカスベはキロ600円台の好値を付けた。