戸井漁協小安支所は昨年から、基幹漁業のコンブ養殖について学ぶ地元中学校の「ふるさと学習」に協力している。1、2学年で生産作業を体験、自ら作ったコンブを3学年の修学旅行でPRする学習内容で、漁業者は種付けや収穫、天日干し、製品作りといった主要工程のほぼ全てを指導、生徒の郷土愛を育むとともにコンブや漁業への関心を高めている。
北海道の秋サケは、水産研究・教育機構北水研が10月末時点で推定した年齢別来遊数によると、2013年級の5年魚が1994年以降で一番少なく、2014年級の4年魚が全体に占める割合は最高。一方、2015年級の3年魚はほぼ94年以降の平均並みで推移している。
オホーツク海南部のけた引は、雄武、紋別、湧別漁協が11月末で終漁した。漁場造成を含む水揚量は雄武が1万5100トン、紋別が2万5690トン、湧別が1万7790トン。3単協とも前年実績超えで、雄武が計画より600トン伸ばした。
新潟県佐渡のナンバンエビ(ホッコクアカエビ)かご漁は今季、島の南西部で操業する赤泊地区が漁獲、大サイズ比率とも良好で、着業者は個別漁獲割当(IQ)制度導入の効果とみる。北東部の両津湾沖が主漁場となる両津地区は小さなサイズが多くなっている。両地区とも「値が安い」と話す。
新潟県佐渡の水産物地方卸売市場で寒ブリの水揚げが上向き、11月26日は定置網を中心に一本釣り合わせ352尾に上った。定置漁獲は両津湾で10キロ以上の大型主体。キロ3500~2000円ほどで、昨年の2000~1400円に比べ一段と高い。好値、良型で、シケで漁獲が増えるこれからに期待が高まる。
イオンはホームパーティー需要の高まりを受けて自社ブランド「トップバリュ」の品ぞろえを強化している。クリスマスシーズンに合わせて、「一度も凍らせない」をコンセプトとしたスモークサーモンを11月から発売。ワンランク上の商品を家庭でも気軽に味わえるとともに、パーティー素材としても食卓に上がる機会を拡大させる。
標津漁協の秋サケ定置は、過去最低だった前年を77%上回る3432トンで終漁した。金額も前年比17%増の23億1017万円と上向いたが、依然として低水準。苦戦続きを受け、今後の定置事業の再編を模索している。
砂原漁協で定置・底建網漁に着業する一万吉岡漁業部の吉岡奨悟さん(29)は、船上活じめ・神経抜きで高鮮度出荷に取り組んでいる。函館市水産物地方卸売市場への上場、独自開拓の飲食店に加え、産直サイトで消費者に直販。その日獲れた魚をセットにした「船上活じめボックス」も発信。サイトに投稿される「ごちそうさま」など購入者との会話もやりがいに、日々商品のレベルアップに研さんを重ねている。
神奈川県川崎市の川崎北部市場水産仲卸協同組合(北水協)は明治大学と株式会社ミートエポック(川崎市)の共同開発による日本初の熟成製造技術「エイジングシート」を活用した「発酵熟成熟鮮魚」を商品化した。鮮度を保ちながら熟成してうま味成分を増やしている。水産物卸売市場の取扱量が減少する中、産官学金連携による川崎発の新ブランドとして売り出していく。
宗谷漁協のミズダコ漁は、好調を維持したまま最終盤に入った。11月26日現在の水揚量は3000トンを超え、昨年同時期の6割増と好漁。浜高に推移したことから金額は約2倍に伸びている。