道漁協系統・関係団体は15、16の両日、札幌市の第2水産ビルで通常総会を開き、2022年度事業・決算報告と23年度事業計画を承認した。全道組合長会議では「環境の変化に打ち克つ持続的な北海道漁業の確立」をスローガンに、最重要課題として福島第一原発ALPS処理水の海洋放出に伴う対策の特別決議と、北海道漁業の実態に即した資源管理・資源増大対策、漁業経営基盤の強化対策、次世代に向けた漁場環境の保全対策の通常決議の4項目を採択した。早期実現に向け、16日の道・道議会を皮切りに要請活動を展開していく。
函館市の合同会社EGAO(電話050・8880・9145)は、函館近海の定置網で漁獲された小ぶりのサバ、ガヤ(エゾメバル)、ウミタナゴの煮魚を商品化した。「未利用魚介プロジェクト」と銘打った共通の商品ラベルを製作・添付。食品ロス削減や持続可能な水産業の一助となる「エシカル消費」などにも訴求していく。
落石漁協の前浜さお前(ナガコンブ)は、不漁だった昨年を上回る繁茂状況。主漁場の「昆布瀬」は近年着生状況が芳しくなく、わずかな操業日数で終漁していただけに、着業者は「今年は少しでも水揚げを伸ばせられたら」と増産に向け力を込め沖に出ている。
渡島噴火湾の耳づり作業は大半の漁家が終了したものの、作業ペースや稚貝の成長は地区によって差が出た。森、砂原、鹿部ではザブトンかごに大量のザラボヤが付着したことで重量が増し、1度に揚げられる連数が減少したため作業が遅れ、稚貝の成長も悪化した。6月まで続けた漁家も多く苦戦を強いられたが、耳づり本数はある程度垂下できたもよう。
噴火湾でオオズワイガニが異常発生している。カレイ刺網着業者によると、網外しに時間がかかるため網数を減らしており、アカガレイやソウハチは食害の影響も受け数量がまとまらない状況だ。浜値はカレイもオオズワイも安値に振れている。網は損傷が激しく「1カ月も使えばぼろぼろ」となり、着業者は「仕事にならない」と悲鳴を上げている。
根室湾中部漁協のアサリ手掘漁は、個人差はあるものの大半が1日1人当たりの上限量(80キロ)を水揚げしている。ただ、資源状況について藤林新造部会長は「減少傾向にある」と指摘。「以前に比べ80キロ採るのに時間がかかるようになった」と実感する。序盤にシケがなく順調操業が続いた昨年の同時期(6月8日現在)と比べると、数量は9%減の23トン、金額は5%減の1716万円、キロ平均単価は4%高の736円となっている。
小樽市漁協のウニ漁は総体の数量と金額が昨年を上回る水準で推移している。10日現在では主体の白(キタムラサキウニ)で塩水パックの数量が前年同期比9%増の2万7798個。それでも高島地区の着業者は「コンブなど餌となる海藻が見えず、ウニの資源量が芳しくない」と話し、今後に不安を抱える。
株式会社八戸フーズ(青森県八戸市、関川保幸社長、電話0178・45・7661)はヒラメ加工の増産に乗り出した。5~6月の青森産の取扱量は原料ベースで前年比5倍の100トンに達する見込みだ。新たに導入した三枚おろし機がフル回転。潤沢な冷却殺菌海水と新設の大型チルド庫で鮮度とうま味を保つ。生産性向上と高品質化の両立で取引先の需要をつかむ。
宮城県産養殖ギンザケは水揚げが日量200トンペースとなり最盛期に突入した。回転ずしの人気たねや加工原料として需要が伸びる中、浜値はキロ700円台と高値基調で推移する。活発な取引は7月中旬のシーズン終了まで続く見込みだが、高水温の影響で終了時期が早まる可能性もある。
道は16日、知事選後の政策予算となる2023年度補正予算案を発表した。水産関係では海藻藻場などがCO2吸収・貯留源となるブルーカーボンの推進に向けた事業を新規に盛り込んだほか、新たな養殖業の推進でウニの陸上養殖の技術確立に向けた実証試験に乗り出す。一般会計の補正額は45億8205万9千円で、当初予算と合わせた総額は前年度当初比2.6%増の293億8590万1千円となった。