岩手県内の秋サケ漁が記録的な不漁に見舞われている中、県水産技術センター(釜石市、神康俊所長)は放流するサケ稚魚の大型化を図る研究を急ピッチで進めている。強力な抗酸化作用を持ち、ストレス軽減の効果があるとされるサケの身の赤い色素「アスタキサンチン」に着目。餌料に添加して投与することで、尾叉長と体重の増加や遊泳力向上といった成果を確認した。給餌飼育期間などの課題を解決し、成魚の回帰率を高めて地元漁業者の所得アップにつなげたい考えだ。