水産庁は2月27日、カナダ漁業海洋省と北太平洋公海でのIUU漁業対策に関する協力覚書を締結した。同日、水産研究・教育機構がカナダ漁業海洋省と研究と技術協力に関する協定を締結しており、漁政や研究など水産を巡るさまざまな側面で両国間の関係を強化している。
一般社団法人北海道水産物荷主協会は10日、札幌市の京王プラザホテル札幌で「第62回全国水産物大手荷受・荷主取引懇談会」を開いた。約210人が出席。同日の定時総会で新役員体制が発足。海洋環境の変化による主要魚種の漁獲低迷や魚種変動、国際紛争の多発や円安によるエネルギー、原材料の高騰などの難局に対峙し、道産水産物の需要拡大、価値向上、安定供給などの使命を果たすべく一層の連携を確認した。
いぶり噴火湾漁協の有珠支所で採介藻に着業する中野龍一さん、智子(のりこ)さん夫妻は、「どの海藻も相当減っている」と表情を曇らせ、海藻類の着生が年々縮小している現状に危機感を強めている。毎年 12月から春先にかけ、有珠地区のアルトリ岬沿岸ではマツモ、フノリ、ワカメ、ギンナンソウなどさまざまな海藻を採取する。ところてんの原料となるテングサは昨年から採取できた。現在は乾燥作業を進めており、智子さんは「水に漬けては天日干しを繰り返し白くなるまで乾燥させる」と説明。作業は4月末までかかると言い「手間をかけただけ良い製品に仕上がる」と笑顔で話す。
日高中央漁協荻伏地区のカレイ刺網漁は、毎年12月から1月にかけて荻伏沖を中心に海獣類による深刻な漁業被害が続いている。昨年12月には日本鯨類研究所や水産庁、日高振興局などの協力を得て、漁場周辺の集音や写真撮影などの実態調査を行った。
第68回全国水産加工たべもの展(運営委員会主催)の品評会(最終審査)がこのほど行われ、加工昆布部門では、大賞にあたる農林水産大臣賞に、敦賀昆布㈱(福井県敦賀市、森田貴之社長)の手すき製品「極みの逸品 おぼろ月夜」が選ばれた。同社は前回(2024年開催)の「現代の名工 竹紙昆布」に続く同賞受賞。受賞商品の表彰式・祝賀会は3月25日、大阪キャッスルホテルで行われる。出品数は4部門合計で前回より12品多い824品(水産ねり製品122品、水産物つくだ煮249品、加工昆布248品、削り節205品)。
オホーツク海沿岸の漁場造成が始まった。北部の枝幸が6日、南部の沙留、紋別が9日にスタート。紋別は日産100トン台の水揚げ。一方で歩留まりは、各地例年より低いもようだ。北部は宗谷(20隻)が600トン計画で16日の開始予定。猿払村(32隻)は毛ガニ船を除く25隻で同じく16日から。頓別(19隻)は300トン計画で15日の開始予定。
三陸沿岸に甚大な被害をもたらした東日本大震災の発生から11日で15年となる。漁港施設など物的な復興の歩みが進む一方、浜では担い手不足や海洋環境の変化など新たな課題も顕在化している。水産庁が実施したアンケート結果では青森から千葉までの6県で、売り上げが震災前の8割まで回復した水産加工業者は全体で5割にとどまっている。被災地の浜では、犠牲になった方々を悼みながら、多くの水産関係者が尽力しつないできた“復興のバトン”を次の世代に渡そうと、漁業者や加工業者らが今なお奮闘を続けている。
ひだか漁協は、門別支所地区(富浜・門別・厚賀)でホタテの資源造成に乗り出す。富浜・門別共有と厚賀単有の2海域で各3区画を設け、地まき方式の3輪採を計画。昨年12月から漁場造成・耕運を進めており、4、5月に日高管内で初の稚貝放流を実施。2029年に水揚げ開始予定で、新たな漁獲魚種の創出で組合経営の安定、漁家所得の向上につなげていく。
ひやま漁協江差支所の江差サーモン部会は冬場の海水温低下など環境の変化に対応しながらトラウトサーモン(ニジマス)海面養殖に取り組んでいる。4期目の今年度は養殖いけすと種苗の数を倍増。昨年11月に江差港内の直径20メートル、深さ3メートルの大型円型いけす2基に、八雲町熊石から搬入した幼魚1万尾を投入した。給餌作業は部会員11人が3班に分かれ、2日交代で実施。基本的に一日2回、1基(5千尾)当たり1回50キロの餌を与えている。
約170万世帯が利用する生協のパルシステム連合会は2月28日、東京都内の本部で約7年ぶりとなる「第2回海の産直サミット」を開いた。16年ぶりに改定した水産方針の内容を説明し、道漁連など全国5産地が環境保全や震災復興の取り組みを報告。パネル討論で生産者と消費者の連携の強化を確認した。オンラインと合わせて約300人が参加した。