宮城県気仙沼市の冷凍食品製造販売・㈱オサベフーズ(澤英機社長)はことし、主力の給食向けに加え、流通大手のイオングループと連携し、東北エリアでの販売に乗り出している。「サーモンフライ」など、調理専門従業員と新商品試作を繰り広げてきた自慢の商品を展開している。
同社は昭和63年に陸前高田市に本社工場を設立。平成19年に気仙沼市にハンバーグ専門工場とメンチカツ工場を開設して多彩な食品加工事業を展開してきた。
震災で気仙沼市と陸前高田市の3工場が全壊。気仙沼市岩月の工場を修復し、震災翌年4月から再開した。陸前高田市では、竹駒町の元食品工場を譲り受けて改装し「岩手工場」として昨年4月に稼働を開始した。
鹿部漁協のホタテ養殖漁家は、来春出荷予定の耳づり貝に例年並みのへい死があるものの「成長は良好」と話している。一方、本格化している稚貝の本分散作業は6割の漁家で終了した。
岩手県北部沖で操業するイカ釣船は今漁期から巻網船と海域調整し、トラブルがなくなった。調整は、海域を3つに分け当日午後4時までにいずれか1海域を巻網側に連絡し、巻網船がその海域での操業を翌朝まで自粛(「特別配慮」)。問題なく3カ月が過ぎ、調整が奏功した形で6年に及ぶトラブルが収まった。
同県のイカ釣漁業者と大中型巻網漁業者の操業調整は、双方の主漁期となる前の6月に水産庁が提示。同県沿岸漁船漁業組合(沿岸組合・志田惠洋組合長)と北部太平洋まき網漁業協同組合連合会(北まき・川本省自会長)が合意した。
内容は、イカ釣側が規制を求めていた北緯40度以北の「短冊海域」をA、B、Cに3分割し、当日午後4時までに沿岸組合がいずれか1海域をイカ釣操業優先海域として北まきおよび水産庁に連絡。北まきは、この連絡を傘下の巻網漁船に通知し、当日の晩から翌朝までの操業で当該海域での特別配慮を指導する。
道南・本場折浜に位置する銭亀沢漁協の高野孝三さんは、廃材や自転車のチェーンなどで昆布巻き機を製作、30年以上使い続けている。
養殖する促成マコンブは「折」で出荷する。製品化工程では1本の長いコンブを伸しながら巻く作業があり、その際に活用するのが昆布巻き機だ。
岩手県南部のカキ出荷が1日、東京・築地市場などの販売開始に合わせ本番入りした。放卵が進んで身の回復が昨シーズンより早く、当初の品質としては良好。目立ったシケ被害やへい死もなく、増産を見込む浜が多い。
道南産鮮魚を海外市場に販売する水産物卸業・有限会社サンフーズ(函館市、小林真実社長、電話0138・43・5655)はこのほど、水産加工と食品製造を融合した複合施設の建設に着手した。総工費約1億8000万円をかけ、来年2月末の完成を目指す。
北海道産秋サケの普及・定着に向け、道漁連と北海道秋鮭普及協議会は、札幌など道内ホテルとタイアップし、朝食に秋サケを使った料理を提供する「今が旬 北海道産秋鮭フェア」を展開している。
道総研函館水試が行った道南海域のスケソ資源調査によると、海域平均の魚探反応量は昨年同期を大きく上回り、平成13年以降では最高の水準だった。特に水深250~350メートルで強い反応があり、同水試は「ハシリは好漁になるだろう」と予測している。
宮城県北部の秋サケ沖刺網漁が絶好調なハシリだ。南三陸町市場では初水揚げの9月26日から日産20トンペースとなり、10月1日には30トンを超え早くも盛漁期の様相。不漁予測を覆すような滑り出しに驚きと喜びで活況を呈するが、「いつ切れるか」という不安が大きい。定置漁獲も例年を上回る序盤となっている。
北海道で40万トン以上の安定した水揚量を確立しているホタテ漁業。近年、海外輸出が浜値をけん引し、製品価格は高値基調となる中、縮小する国内消費の回復が大きな課題だ。低迷する国内市場の販売戦略や海外市場の需要拡大など、課題解決に向けた今後の焦点について道漁連の崎出弘和常務に話を聞いた。