紋別漁協のホッケ底建網漁は、浜値が昨年の約2倍と好値を付けている。ただ、水揚げは前年比6割減と大きく落ち込んでおり、着業者は盛漁期に入ったこれからの漁に期待を掛けている。
落石漁協の春定置で、トキシラズ(トキサケ)が好漁だ。5月26日は全体で約8000尾と今季最高の水揚げ。市場担当者は「近年にはない数字」と驚く。29日も約5000尾が揚がり、浜は活気づいている。
岩手県南部のウニ漁本格化が遅れる。例年6月には各浜揃っての操業となるが、今季は先行する釜石地区のみで、気仙地区は全漁協が6月前半の開口(出漁)を見合わせた。要因は身入り不足。4月まで続いた極端な低水温でウニの活動が抑制され摂餌量が落ちたとみられている。6月前半分の期間入札価格はむき身10キロ当たり7万5000~6万5000円中心となり、例年より高めだ。
小樽築港の大型船航路拡大計画に伴い、重要な好漁場での操業に支障が出るため、小樽市漁協の漁業者は漁業収益への影響を懸念、小樽市に強く抗議している。
道水産物荷主協会(宮崎征伯会長)主催の第20回全国ホタテ大手荷受・荷主取引懇談会が5月28日、札幌市のロイトン札幌で開かれた。懇談会では輸出主導で高値形成となったボイル製品の適正価格や浜値高騰に対するリスクを指摘。玉冷も輸出主導が予想される中、内販の消費回復が課題として上げられた。
新星マリン漁協は5月26日から、成貝の韓国向け活出荷を始めた。ことしは週2日ペースで1日7トン弱を出荷予定。8月ごろまで続く見通しだ。
宮城県の三陸養殖カキ販売の株式会社和がき(仙台市青葉区、齋藤浩昭代表取締役、電話022・395・5641)は、東松島市大塚にカキ加工場を建設した。このほど、関係者を招いて竣工祭を開催。フランス式の養殖手法を導入して「世界に通用する殻付き牡蠣」に向けた躍進を誓い合った。
道南スルメイカ漁の開幕を目前に控えた5月29日、函館の北大水産学部で資源評価と予測講演会が開かれた。日本海側の来遊は昨季に続き遅めで漁も低水準。太平洋側は調査を終えておらず予測発表を持ち越したが、近年の根室海峡やオホーツク海沿岸の好漁は親潮勢力と魚群分布量がカギとなりそう。太平洋南下群は近年、渡島半島に寄らず襟裳岬から三陸沿岸に直行し津軽海峡に戻る傾向が強いことが明らかにされた。総合司会は北大大学院水産科学研究院の桜井泰徳特任教授が務めた。
アジア最大級を誇る「食の技術」の総合トレードショー「FOOMA JAPAN 2014 国際食品工業展」が6月10~13日の4日間(午前10時~午後5時)、東京ビッグサイト東展示棟(1~6ホール)で開かれる。最新鋭の製品、技術、システムの展示に加え、食品ビジネスに関わるセミナー・シンポジウムを併催。食品産業の発展、ビジネス成功の契機として情報・技術の交流が繰り広げられる。
遅れていた岩手県でのホタテ採苗器投入は5月25日以降、釜石、宮古両地区で本格化した。試験採苗器へのラーバ(浮遊幼生)付着が200~300個水準と増え、投入指示が相次いだ。例年より低かった水温が5月から順調に上がって放卵が促進されたとみられる。気仙地区はラーバ出現が徐々に増えており、6月初旬の投入に期待が掛かる。