北海道の秋サケ定置は、昨年の3割強にとどまり、1980年の統計開始以来最低の漁獲量となった。魚価は急騰したものの補えず、漁獲額は250億円と2019年以来の300億円割れ。定置や漁協の経営、増殖事業の運営、加工業者の稼動を直撃し、今後、北海道水産業の構造変革に迫られる危機感も覚える非常事態。消流面も供給不足と空前の高値形成で輸入物や他商材が需要先浸食に拍車をかけて秋サケ製品の売り場消失が懸念され、道漁連は売り場死守に向けた流通対策事業の取り組みを加速させる。