札幌市豊平区平岸に1月下旬に開店した鮮魚店「魚やのごいひき」(電話011・376・5772)は、女将の山口なつき社長をはじめスタッフの全員が女性で切り盛り。食材の購入や調理の主体となる主婦や女性層が買い求めやすい店づくりにも力点を置く。新鮮魚介、手作り品などをそろえ、下処理の要望や調理方法などの相談に対応。商品の焼き魚などの定食を提供する「食事処」の営業と併せて魚食の普及、魚介の消費・販売拡大につなぐ事業展開に取り組んでいる。
ホタテの新物商戦を展望する一般社団法人北海道水産物荷主協会(笹谷智貴会長)主催の第32回全国ホタテ大手荷受・荷主取引懇談会が5月26日、京王プラザホテル札幌で開催された。繰越在庫の重いボイルは価格の再修正を期待する意見が示されたほか、玉冷は大型組成に注目が集まる一方、シーズン当初における価格修正の重要性や国内流通の安定化を指摘する声が相次いだ。
えさん漁協尻岸内地区の養殖コンブは、5月25日にミツイシの水揚げが始まった。今季は芽落ちが散見、予備コンブなどを使っても満度まで回復しきれなかった着業者も多く減産となる見通し。ミツイシの収穫終了後は順次促成マコンブの生産に移行する。今シーズンから採苗の安定化を図るため成熟誘導技術(人工的に子のう斑を形成させる技術)を本格導入。これにより順調に種苗生産、昨年秋に種付けしたものの、年明け以降に芽落ちを確認。「昨年も芽落ちしたが、それより状況はだいぶひどかった」との声もあり、それぞれできる限り回復に努めた。
枝幸町の海洋食品株式会社(三國浩司社長、電話0163・62・3731)は、前浜・枝幸で揚がる魚介類を生原料で缶詰に仕立てる「フレッシュパック」で、昨年からサバの水煮缶=写真=を商品展開している。2、3年前から定置で獲れて、サイズも良型が増えてきた“秋サバ”を活用。町のふるさと納税返礼品や通販で訴求している。フレッシュパックは水揚げから24時間以内に缶詰に仕立てている。生原料で素材の良さを生かし、うま味や風味が豊か、冷凍原料でつくる通常の缶詰より軟らかい食感などが特長。
食品製造総合展「FOOMA JAPAN 2026」(主催・一般社団法人日本食品機械工業会)が6月2~5日、東京ビッグサイトで開催される。今年のテーマは「The Shift is On」。国家成長戦略でも注目されるフードテック分野の展示を見どころとし、陸上養殖や植物工場をはじめ、食品産業の近未来テクノロジーとの出会いを創出する。 49回目となる今回の出展社数は過去最多の1025社で、前回に続き千社を超えた。出展企業が生み出すさまざまな課題解決策は食品製造業をさらに進化させるもので、業界の未来を創造していく。優れた研究開発の成果へのアワードなど多彩な企画で盛り上げる。
稚内漁協ぎんなん草部会(部会員40人)は有志でギンナンソウの乾燥品を商品開発した。低温乾燥で風味を凝縮し、保存性と利便性を兼ね備え、生鮮同様、地域ブランド化を目指す。4月に出荷した今年度分は市内の道の駅(1袋1620円・税込み)やスーパーを皮切りに販売展開し、早々に完売。今後は生では難しかった道外出荷も視野に、前浜産資源の新たな商機を切り開く商品として期待が高まっている。
函館市の合同会社EGAO(電話050・8880・9145)が自社開発の昆布万能調味料を基盤に取り組む「函館産真昆布出汁(だし)味(以下・真昆布出汁味)」の食品プロデュースが脚光を浴びてきている。今年に入って菓子や水産珍味の地元メーカーとのコラボ商品が相次いで誕生。「真昆布出汁味」の認知・地位確立で商機拡大や付加価値創出、地域活性化につなぐ食の展開に向け、近くキッチンカーでのから揚げ販売にも乗り出す。昆布万能調味料は真昆布・根昆布・がごめ昆布・ダルス・アカモクの函館産海藻5種のうま味を濃縮した「極UMAMI美人」。2021年に発売した。
北るもい漁協苫前支所に所属し、個人事業「INAKA BLUE」代表の小笠原宏一さんは、道内外でラーメン店を展開する「MEN-EIJI」代表の古川淳さんとタッグを組み、苫前産ミズダコの皮でだしを取った古川さん考案の「苫前タコラーメン」を売り出した。札幌市内の「MEN-EIJI HIRAGISHI BASE」で6日から提供開始。両者のWEBサイトでも冷凍品で販売している。
地元で水揚げされた魚を地元で消費する循環づくりを目指し、日高中央漁協が取り組む「鮮魚朝市」が定着しつつある。安価な価格設定と無料の下処理サービスが支持を集め、来客数は増加傾向。鮮魚の購入や調理のハードルを下げることで魚食文化の再評価を促し、地元水産物の新たな流通モデルとして存在感を高めている。
様似町のまんまのまんまは、登山・山歩き・キャンプなどアクティビティーを楽しむ人向けの「トレイルフード」で前浜産魚介類を発信している。昨年度は北海道の豊かな地域資源を生かした商品開発を支援するノーステック財団の「HOFOO(Hokkaido Food&Craft ホフー)プロジェクト」で、ツブやタコなどを使ったシーフードカレーを商品化。地元・近隣を皮切りに販路開拓に乗り出している。