「レベルが高くて驚いた」―訪れた観光客が口をそろえるのは、札幌市内の回転ずしのこと。手ごろな価格だけでなく、季節や産地を限定した厳選素材を握る名店がひしめく激戦区で、年末の“勝負ねた”や店づくりの工夫、産地への思いを取材した。
青森県陸奥湾の本年度秋季養殖ホタテ実態調査結果がまとまった。新貝、稚貝ともにへい死率は平年より低かった半面、殻長、重量は下回る結果となった。県は冬季のへい死軽減策と親貝確保へ配慮した計画的な出荷を求めている。
いぶり噴火湾漁協は1日、2年貝(加工貝)の12月上期値決めを行った。伊達は前回比25円高のキロ275円、礼文は同15円高の265円で妥結。虻田、豊浦も上場し、昨年の初値を大幅に上回る255円でスタートした。
猿払村漁協のけた引は11月21日に終漁し、前年比16%増の5万7370トンを水揚げした。平成20年の5万2700トンを上回り過去最高数量となった。
雄武漁協のけた引漁は、17日現在で1万5460トンを水揚げし、今季の計画量を達成した。漁期は11月末までで、1万6000トンを目指し最後の追い込みを掛けている。
宮城県のホタテ養殖産地で12日、北海道産半成貝の移入、耳づりが全域的に本格化した。小さかった昨年より成長の良い道内産が多い様子で、歓迎されている。変形貝や空貝(死貝)などもわずかで、引き続き十分な選別による大きめの健苗が望まれている。
中国のホタテ需要が依然として高い。関係者によると国内の原貝量は品薄状態。このため今季の両貝冷凍輸出は昨季以上の3万トン超えが確実視されている。円安進行に加え中国最大手・子島集団の減産も絡み、ホタテ輸出に一層拍車が掛かりそうだ。
いぶり噴火湾漁協の伊達支所が今季から導入した入札は、10月下旬から有珠地区でも始まった。キロ283円でスタートした有珠は280円台後半で推移。伊達は6日に315円の最高値を付けている。
宮城県北部の県漁協歌津支所管内で、大震災後初となるホタテ地場採苗貝(地種)の耳づりが進んでいる。震災後に種苗を地種から北海道産半成貝に切り替えたが、昨年の採苗で6人が耳づりを再開した。田の浦地区ではへい死が激減、成長も良好で拡大に期待がかかるが、人手不足がネックだ。
能取湖やサロマ湖のホタテ養殖で新たな挑戦が始まっている。稚貝出荷を柱とする西網走漁協では、半数以上の漁家が成貝出荷の試験操業を開始。佐呂間漁協の1漁家は、秋に行う耳づりを春に試行した。いずれの取り組みも、ことし初めての出荷を終えて、さまざまな課題が見えてきた。