秋サケの消流は、親製品が円安を背景に輸出が復調、国内も輸入物の搬入減、市況上昇で順調に推移。一方、魚卵製品は製品高による消費の低迷や供給量の増加で消化が鈍く、消費回復に向けた価格修正が焦点。北海道の秋サケ業界は本年度も引き続き、生鮮対策、魚卵製品を中心とした国内対策、原料、製品の輸出対策を強化する。
道総研さけます・内水面水産試験場は4日に開かれた道連合海区で、ことしの秋サケの資源状況を説明、北海道全体の総来遊数は昨年比3.6%減の4059万6千尾との予測を示した。予測通りの場合、4年ぶりの昨年に続き4千万尾をわずかに超えるものの、漁獲量は12万トンレベルで依然低水準。また、日本海は極度に低来遊の見通しで、地域間格差が大きい状況も続く。
岩手県水産技術センターは秋からのサケ稚魚生産で、釜石市の熊野川に130万尾規模の実験施設を整備し飼育密度や放流サイズなどを試験する。近年の回帰資源低迷から成育環境を「不適」とみて、潤沢に戻り「好適」だった時代のマニュアルを検証。見直しを視野に、低迷脱出に向け踏み出す。
北海道の秋サケ定置網漁業は、水産エコラベル・MSC漁業認証の審査から撤退する。認証機関から指摘された合格の条件が増殖事業や漁業形態の転換を求められる状況で、先行して取り組んできた北見管内さけ・ます増殖事業協会が取得継続は困難と判断。道漁連などでつくる北海道秋鮭流通対策協議会は、同増協の協議結果を追認することを決めた。
宮城県女川町の株式会社和田商店(和田俊一郎社長、電話0225・54・2266)は、好評の「鮭寒風干し」シリーズの展開に加え、無添加と豊かな風味を誇りにした新商品「桜の舞」を今春発売した。同社のこだわりは、素材の良さを最大限に生かすことと、顧客の健康面を目的とした「無添加」。商品の多くが受賞歴を誇る逸品だ。
様似・前浜産の消流拡大を目指し、6社で立ち上げた「様似町水産加工共同事業協議会」は、ことしから共同商品の生産・販売を本格化する。日高のブランドサケ「銀聖」を使った「日高昆布じめ」の拡販に乗り出すほか、ツブの燻製などを打ち出していく。
昨年(平成25年)の北海道の秋サケは、3868万5394尾、559億3756万5000円を水揚げした。
前年に比べて尾数は11.3%の増加で、河川捕獲と合わせた総来遊数は4年ぶりに4000万尾を超えたものの、依然低水準。一方、金額は同12.7%の増加で、過去20年間で18年(597億円)、19年(583億円)に次ぐ3番目の高水準となった。
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(2014年01月13日付)
低水準の来遊が続き、地域間格差が拡大しているサケの資源変動をテーマにした公開シンポジウムが昨年12月21日、札幌市で開かれた。
公益社団法人日本水産学会北海道支部の主催。沖合、沿岸の資源変動を多面的に探求。資源の安定・維持に向け地域ごとの適期・適サイズの見直しなど増殖技術、地域の資源づくりや野生魚の利用など資源管理方策の改善方向が示された。
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(2014年01月01日付)
北海道の秋サケは12万2千トンと低水準ながら4年ぶりの増産で、金額は500億円台を確保した。生すじこの消費増大や生鮮向けの引き合いなどから、全道のキロ平均単価は前年比8%安の412円と高水準を維持。
一方、来季に向け、消流面では供給増で親製品の輸出促進、高値圏のいくらの消費拡大などが焦点。道漁連は引き続き、流通対策に力を入れていく。
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(2013年12月16日付)
北海道の秋サケ定置は約12万2000トンと、4年ぶりに前年を上回る水揚げでほぼ終漁した。
漁協別では1万3684トンを水揚げし、金額で平成23年に次ぐ史上2番目を記録した斜里第一が全国一に返り咲いた。
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