北海道沿岸の春定置は、トキサケの水揚げが5月にまとまり、不調だった昨年に比べて全般的に好ペース。組成は小型傾向。一方、浜値は3~4割安で、3キロ台がキロ2千円割れ。日高などで5月末から途切れたが、漁業者は6月中旬以降の盛漁に期待をかけている。
宮城県産養殖ギンザケは水揚げが日産100トンペースとなり、間もなく盛漁期を迎える。チリ産ギンザケの相場下落に新型コロナウイルス感染拡大が重なり、シーズン序盤から前年を下回る安値傾向が続く。成育は順調で、活じめブランド「みやぎサーモン」は通販出荷が伸長。水揚げは7月下旬ごろまでの計画。
八雲町とひやま漁協熊石支所、落部漁協で養殖試験に取り組んでいるトラウトサーモン(ニジマス)の初水揚げが1日、熊石支所で行われた。平均体重は目標の3キロを超え、生残率も9割以上と高成長。今年は市場に流通させず、生食用で町のふるさと納税返礼品に使用。「北海道二海(ふたみ)サーモン」と名付けブランド展開することも決めた。
公益社団法人北海道さけ・ます増殖事業協会(亀田元教会長)は5月26日、2022年度以降5カ年間の増殖事業・増殖体制などの在り方を協議する「第5期増殖体制検討協議会」を発足させた。6回開き、22年2月をめどに報告書をまとめ、同3月に理事会に最終答申する予定。
ひやま漁協熊石支所と落部漁協で取り組んでいるトラウトサーモン(ニジマス)の試験養殖が順調だ。目標値に設定した1尾3キロの平均重量に近づいており、海水温が上昇する6月中の初水揚げを予定している。
岩手県宮古市でトラウトサーモンの海面養殖試験が本格化している。4月24日、宮古漁協が宮古湾内で育てた活じめの500尾が市魚市場に初出荷され、キロ千円を最高値に平均760円の高値スタートとなった。ブランド名称は「宮古トラウトサーモン」に決定。7月末まで毎週千尾ペースで出荷される。秋サケなど主要魚種の不漁が続く中、宮古の新たな特産品としての成長に期待が集まる。
スモークサーモンのブランドメーカー・王子サーモン(株)(本社東京都)は昨年から製造後ノンフローズンでチルド流通のスモークサーモンを、道内はじめ関東・関西圏など全国に展開している。出来たての食感と風味を提供。量販店を中心に売り場が拡大している。
宮城県女川町の(株)マルキン(鈴木欣一郎社長、電話0225・50・2688)の養殖ギンザケが、一般社団法人マリン・エコラベル・ジャパン(MEL)協議会(東京)が発行するエコラベルの認証を取得した。MELのロゴマークを付け、持続可能性に配慮した商品として国内外で幅広くPRできる。ブランド力向上につなげたい考えだ。
水産庁と水産研究・教育機構は、同機構が実施するサケ・マスふ化放流事業の方向性について昨年6月から協議してきた関係者による検討会の報告を取りまとめ、3月31日に公表した。当面現状の放流施設・体制を維持し、新たな外部資金を含め財源確保の検討を提言している。
宮城県産養殖ギンザケが16日、今季初めて水揚げされ、石巻魚市場で入札された。上場は約8トンで1キロ当たり880~800円で落札、平均857円となった。競合するチリ産が安値気配を強める中、新型コロナウイルス感染症の拡大による消費停滞から価格低迷が懸念されたが、「思っていたより良い値段がついた」と同市場。成育は順調といい、7月下旬ごろまで水揚げが続く見込み。