「6次産業化は営業努力がなければ成り立たず、売り先がなければ高くも売れない」。生食用の殻付カキを主体に約300の飲食店に直送、3年目で1億円を売り上げる漁師の会社・(株)海遊(宮城県石巻市雄勝町)の伊藤浩光社長(53)はこう話す。三陸では大震災後、6次産業化を目指す動きが活発化した。先輩格としてリードする伊藤社長の考え方、ノウハウに迫った。
岩手県大槌町と㈱壮関(関雅樹社長、本社・栃木県矢板市)の工場立地などに関する協定書調印式が24日、同町役場で行われた。壮関の新工場は同町安渡地区に計画され、HACCP準拠で茎ワカメの加工製品を生産する。平成28年1月の稼働が予定される。
水産庁が来年からクロマグロの幼魚(30キロ未満)の漁獲上限を半減させる方針を示し、岩手県の定置業界に不満と困惑が広がっている。大型サイズの資源減少などから資源保護の必要性は感じながらも、混獲されるマグロ幼魚を生かして放流する技術がないからだ。
東日本大震災からの復興のサポートや水産関連の6次産業化支援に向けたさまざまな事業を展開している日本海洋資源開発株式会社(本社・岩手県盛岡市、中町匡志社長)は、岩手県大船渡産のアユを原材料とした新商品を開発した。「極上・宝鮎」のネーミングの4種のシリーズ。いずれも手作りにこだわった逸品だ。
宮城県漁協は19日、カキの出荷開始に向け石巻総合支所で品質検査を実施した。県内各浜のむき身を集め、買受人とともに放卵と成育状況を調査。卵の抜けきらない「卵持ち」が多かったため、10月6日のスタートを前提に9月30日に再検査することにした。
岩手県大船渡市・綾里漁協所属のサンマ棒受網漁船「第8隆盛丸」(千田喜一船主、FRP製19トン)が竣工し、8月4日に漁場に向け出港した。独自の船型デザインや全装LEDなど徹底した省エネ・省コスト、最大限の容量確保と安全航行性能、復原性を確保した設計。海水シャーベット製氷機を搭載し、鮮度対策も万全。作業効率や乗組員の生活環境の向上を図り、今季の漁に励んでいる。
太陽光パネルを設置しオール電化の高政女川本店工場・店舗
宮城県女川町のかまぼこ専門加工業・株式会社高政(高橋正典社長、電話0120・33・2854)は、高品質、高鮮度の原料とすり身技術の高さを誇りに、多彩な商品を展開。いずれも高い人気を誇る。太陽光発電設備や加工場見学コース、体験コーナーなどを設けている女川本店と工場が9月でオープン3周年を迎え、20日から感謝の気持ちを込めた「がんばっぺ祭り」を開催する。
岩手県産養殖干しコンブの第2回入札が5日、宮古市の県漁連北部支所で開催された。9517箱(1箱20キロ主体で181トン)が上場、重茂産長切1等の高値1万5千円など、前回入札に比べ大半が10%前後から20%近く下がった。上場増加と北海道産価格の影響とみられる。
「広田つぶ」の出荷量を伸ばしたい─。岩手県陸前高田市の菅野修一広田湾漁協広田支所組合員は試行錯誤している。大震災後、かご漁業で採れる毛ツブにブランド名を付け、一時は加工場建設まで決意したが、現状は地元ホテルなどへの少量の出荷にとどまっているからだ。
エア・ウォーター物流株式会社(本社・札幌市)が岩手県釜石市に建設した水産物流センター「釜石低温センター」の竣工式と祝賀会が3日に現地で開かれた。
同センターは、東北エリアなどを管轄するエア・ウォーター食品物流株式会社(本社・仙台市)が運営。マイナス15~25度のフローズンを主体に、チルドや常温の3温度帯の保管能力を持つ。