台風18号のホタテ養殖施設被害は、森漁協で大規模に発生した。最も大きい被害は10~20本ののしをセットした5、6カ所が被災し台船撤去となる見通し。同漁協によると昨年の台風被害より大きいという。
従来浜で水揚げされても「雑魚」の位置付けでマイナー魚のボラが札幌市内の飲食店などで刺身商材として定着してきた。活じめで高鮮度出荷に取り組む生産者の努力が商品価値を上げた。注文は当初男性客中心だったが、最近は見た目が「SNS映えする」と女性客からの人気が高まり、刺身盛り合わせの皿でも存在感を増している。
前浜産ブリのブランド化に取り組むひだか漁協(石井善広組合長)はこのほど、アニサキス検査装置と魚体温度計を導入、ブランド力に磨きをかけている。
平成以降最低の来遊予想をさらに下回る低調な水揚げで滑り出し、近年最高値の浜値を形成している北海道の秋サケ。札幌圏の量販店は生秋サケ、生すじことも商材調達をはじめ商戦展開に苦戦している。相場の上昇幅が大きく、価格転嫁を避けられない状況で、売れ行きは不調。今後も水揚げ不振、浜値の高止まりが続けば、売り場縮小を余儀なくされる現状に頭を痛めている。
札幌市の漬魚・味付切身メーカー・株式会社丸加水産(須田公隆社長、電話011・766・1131)は、減塩みそを使用した漬け魚を打ち出した。老舗醸造蔵・福山醸造株式会社(札幌市)とのコラボと、健康訴求の新たな切り口で売り場拡大に乗り出している。
歯舞漁協の歯舞タコかご部会(木村金造部会長、部会員38人)は今春、組合が導入した活魚水槽を活用し、ミズダコの活出荷を始めた。従来の生鮮では値崩れ傾向だった9月中旬の浜値もキロ570円と前年同期より200円ほど上昇。魚価の向上・安定に効果が出ている。
えりも漁協(神田勉組合長)は、庶野支所の荷捌施設の建て替えに着手した。室蘭開発建設部浦河港湾事務所が建設を進めている人工地盤、屋根付き岸壁と一体的に機能し、安全・安心な水産物の供給体制を構築。低温庫や活魚水槽を新たに備え、鮮度保持、付加価値対策を強化していく。
浜中漁協の成コンブ漁が終盤を迎えている。今季は7月下旬から約2週間沖止めとなったものの、盆後の8月後半に順調に出漁。ただ9月に入り再び伸び悩んでいる。9月14日現在の出漁日数は昨年同期比4日増の19日。同漁協は「昨年並みの生産見込み」という。
北海道の秋サケ定置はメス、オスとも近年最高値でスタートした。平成以降最低の来遊予想下、先発の太平洋などで水揚げが低調な出足となり、特にメスは高値キロ千円超と異例の4桁発進。本格的な価格形成は今後の水揚げ動向にかかっているが、いくら製品の在庫払底、イカ、サンマなど他魚種の不振など今季も高コスト継続の生産環境。消費減退、売り場縮小などの懸念も抱え、商戦が幕を開けた。