いぶり中央漁協登別・虎杖浜地区のスケソ刺網は水深400メートル前後の深みを主体に始まり、キンキの水揚げが順調だ。価格も平均でキロ3千円程度と前年並みで推移している。
同漁協から集荷する(株)室蘭魚市場の担当者は10月上旬の段階で「多い日で200~300キロの出荷量。昨年に比べ少ないが、白老地区のスケソが始まっていない割に数量がまとまっている。サイズは若干小ぶり。中や小が多い」と説明。価格は約3千円で「コロナ禍の影響を受けず、引き合いが堅調。本州送りが多い」と現状の荷動きを示す。
噴火湾では9月以降、表層から深い水深帯まで高い水温が長期間続いたことから、ホタテ養殖漁業者は成育への影響を不安視している。少なくても10月上旬まで表層から水深60メートルの水温が均一に20度程度となった。道総研函館水産試験場は「東風が長期間吹き、表層の温かい水が深い水深まで流入した」と説明、過去に例のない珍しい現象と捉えている。
ニチモウ(株)(東京都、松本和明社長)が紋別事業所(内田弘二所長)に建設を進めていたホタテ加工の専用工場が完成し、10月に稼働を開始した。玉冷の増産・販売拡大に向け選別・パッキング機能を先行整備。今後原貝処理施設も整備し、来季には原料から最終製品まで一貫した自社の生産体制を確立する。併せて対米HACCP認定取得を進めて国内外への安定供給を目指す。
猿払村漁協(沖野平昭組合長)所属のホタテけた引船「第二十八善見丸」(14トン、本澤日出夫さんと台丸谷広行さんの共同代表)が11日に竣工した。地元の知来別漁港で家族、関係者らが見守る中、その勇姿を披露した。
興部町の広瀬水産(株)(廣瀬哲二社長、電話0158・83・2111)の紋別工場が9月に一般社団法人日本食品認定機構の米国向け水産食品加工施設HACCP認定制度の認定を取得した。対象製品は冷凍ホタテ貝柱(玉冷)。国内市場での商品力向上に加え、米国など海外市場への販売拡大を目指す。
噴火湾でカキ養殖に力を入れる森町の(株)イワムラ水産(岩村雅美社長)は、日本最深漁場となる水深70メートル海域での養殖に成功した。夏から秋に7~10度の低い水温帯に垂下し良好な身入りを保つことで、品薄期となる9~10月の生食用出荷が可能となった。岩村雅弘社長代理は「ぎゅっと熟成させ身入りの良いカキになった。中には抱卵前のカキも確認できた」と驚く。今年は1万個を生産し10月中旬ごろまで販売。来季の生産量は3倍に増やす計画だ。
むかわ町の(有)丸中舛岡水産(舛岡博美社長、電話0145・42・2178)は、主力商材のシシャモで、漁期後半に獲れる完熟のオスの有効活用にも取り組んでいる。魚体が黒みがかって脂分が抜け、従来卸売では荷動きが鈍く、新たな商品開発に挑戦。昆布巻や甘露煮に加え、粉末にし塩やふりかけも打ち出している。
日高中央漁協浦河地区の高桑陵さんは、天日乾燥の作業効率化と体への負担を減らす新たな道具を自作した。胴縁にピンチを等間隔で取り付けたもの。コンブをまとめて干場に並べられるため、かがむ回数が減り腰への負担が軽減。同様に回収も楽で、急な天候悪化にも素早く対応できる。拾いコンブ中心に今年から本格的に使用している。
いぶり噴火湾漁協のアナゴは、コロナ禍の影響で安値基調だ。7月後半にキロ4千円前後と一時的に上振れたが、9月以降は前年同期と比べ5割安2千円台と安値に振れている。
散布漁協の養殖ウニは、9月末で出荷がいったん終了した。コロナ禍による価格低迷が懸念されたが、後半は上値でキロ6千円まで上昇。南晃仁うに養殖部会長は「大きな影響がなくてよかった」と安ど。一方で「例年に比べてへい死が多いことが心配」と話す。出荷は年末に再開する。