小樽市の(株)小樽海洋水産(松田亙社長、電話0134・33・6323) は、海藻の商品展開にも力を入れていく。岩手産めかぶと水産具材を組み合わせた海鮮丼シリーズが昨年の年末ギフトで好評を得て、通年化に取り組む。食べ切りの小分け・少量化で個食ニーズに訴求。がごめ昆布で北海道産を前面に打ち出した商品も投入していく。
同社は、道産水産物をメーンに鍋商品、漬魚切り身、一夜干し、魚卵などを製造。歳暮・中元のギフト需要のほか、百貨店のカタログ通販、日本郵便㈱の頒布会などを通じ、産地直送で販売している。
海藻を使用した商品は数年前にがごめ昆布と真昆布を使った松前漬を商品化。いくら、カニ、ホタテの3種類で80グラムの小分けパック。健康志向もとらえ、引き合いが増えており、昨年、岩手県のめかぶ加工業者と知り合い、新たな商品開発に取り組んだ。
創業100年を超える岡田屋昆布老舗は、安居院(あぐい)商店街唯一の昆布専門店で、天然のみを扱う。道南産真昆布を原料に、店主の安部勝さんが削るおぼろやとろろが看板だ。
職人歴は20歳から。「よそに頼んでいた時期もあった」というが60年以上の経験を持つ。「昆布は採取だけでなく、作るのも自然相手」と強調。その時期の気温や湿度、昆布の状態を見極め、酢への漬け具合を判断する。
削るのは「中心部の良いところだけ」。その際に履く草履は妻・敏子さんの手作り。昆布用ダンボールパッドの結束バンドを再利用、水に漬け軟らかくしてから編み込む。敏子さんは「わら草履だと耐久性に乏しく、削った昆布の中にほつれたわらが混じり異物混入につながる。バンドは丈夫だしエコ」と話す。
道漁連は、耳づり穴開け用超硬キリ製造に定評のある(株)ムラキ(東京都中央区、木内義裕社長、電話03・3272・7651)と共同で開発したホタテ穴開け機「GM―160」の販売を4月から開始する。実演会では多くの漁業者が体感し「抜群の性能。静かで使いやすい」と高い評価を得た。
髙橋水産株式会社グループの株式会社札幌市中央卸売市場食品衛生検査センター(津田輝昭社長)は4月1日から食品の栄養成分分析を新たに開始する。平成27年4月1日施行の「食品表示法」で、原則消費者向けに包装された全ての加工食品と添加物に栄養成分表示が義務化されたのを受け、成分分析はじめ表示方法のコンサルタントなどトータルでメーカーの食品表示需要に応えていく。
水産加工機械・資材メーカーで組織する国産魚促進・水産加工機械資材協議会(国水機)は平成28年度通常総会を16日、都内で開いた。役員を改選し、条道日本コンテック株式会社社長が会長理事に就任した。柳屋幸明(株式会社ヤナギヤ副社長)前会長理事は顧問となった。
留萌市の株式会社ヤマニ野口水産(三田益弘社長、電話0164・42・1127)は、飲食店などフードビジネスを手掛ける札幌市の株式会社アイビス(三田益弘社長)が事業継承して1年半余りが経過した。主力の珍味で従来の量販店に加え、観光土産の新たな販路開拓に乗り出している。併せて保全性を高めた商品づくりも進め、本州、海外市場に販売拡大を目指す。
高砂熱学工業(株)(東京都新宿区、大内厚会長兼社長)は海水でシャーベットアイスを作る装置を開発した。夜間に貯めた氷を日中に利用する氷蓄熱空調を応用する。平戸魚市(長崎)が導入し、3日から稼働開始。同社は得意の空調技術を生かした新規事業として、水産業界に参入する。
カツオを主力に扱う水産会社、(株)大森(宮城県気仙沼市、大森寛社長)は同市潮見町に女性従業員に配慮したデザインの工場を昨年末完成、ことしから本格稼働させている。工場内にはカフェをイメージした食堂や商品開発室、女性向けパウダールームなどを完備した。被災地の水産加工業者が人手不足に悩むなか、デザイン性の高さで人材確保に乗り出す。
日本の伝統料理の一つで、おせちの定番として親しまれる昆布巻き。しかし近年は若者を中心に需要が減退、消費が苦戦している。その中で、昆布巻き主体の製造販売を手掛け、ことしで40年目を迎える札幌こんぶ屋は、創業当初に比べ販売量を伸ばしている。「昆布を食べる後継者をつくる」を信条とする桑折廣幸代表に需要喚起のポイントなどを聞いた。
少人数世帯が増え、他食品同様、昆布巻きに関しても太巻きなど大きなサイズは1度に食べきれず敬遠されやすい。やはり消費者が手に取りやすい少量食べきりの手頃価格が良い。うちは需要期の12月のみ全体の2割ほど太巻きを作るが、それ以外の時期は小サイズの2本1袋が主体だ。
留萌市の井原水産㈱(井原慶児社長、電話0164・43・0001)は、DHA・EPAの機能性成分を前面に、数の子=写真=の消費促進に取り組んでいる。「健康数の子」の商品名で北海道独自の食品機能性表示制度「ヘルシーDo」の認定を取得。さらに消費者庁の同制度にも申請済み。1日分の食べ切りサイズで健康志向に訴求し、通年消費を喚起していく戦略だ。